「どちら様でしたかね?」認知症と診断された71歳の父を見舞うため、神戸から東京の実家へ駆けつけた私。だが、母と2人の姉は「早く死ねば遺産と保険金が入る」と冷笑し、食器棚の奥には数百錠もの未開封の睡眠薬が隠されていた。わずか半年で急激に衰弱し、暗い和室へ閉じ込められた父。深夜2時、私が忍び寄ると、微かに目を開けた父が震える手で介護ベッドの木枠をトントンと叩き続けた。スプリングの裏側にガムテープで貼り付けられていた一通の分厚い茶封筒。その中に遺されていた「戦慄の記録」とは――。
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