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偽装結婚と消えた二十四の図面

偽装結婚と消えた二十四の図面

橘 慎吾 完結 0

「一年だけ私の夫になって」 冷たい雨の工事現場。三年前に理由も告げず僕を解雇した元上司・篠原冴子が差し出した契約書の報酬は、亡き父の遺した借金と同額の「一千八百万円」だった。 設計士の夢を奪われ、大工見習いとして泥にまみれる洋介は、借金完済のため奇妙な偽装結婚に応じる。だが、殺風景な冴子の部屋には『1』から『24』の謎のファイル。やがてかつて自分が手がけた分譲地で耐震偽装が発覚し、壁の中の「消えた筋交い」の図面には、なぜか冴子の署名と捺印が残されていた――。 裏切りか、それとも。臨時株主総会の壇上、三百人の視線が突き刺さる中、洋介はマイクの前で静かに息を吸い込んだ。

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