中学二年の秋、国語担任の森下先生が突然休職した。だが一週間後、オンライン提出した作文に先生の筆跡で赤ペンの添削が届く。『昨日、お弁当箱を返せたでしょう』文章に書いていない家庭の秘密まで知る言葉に教室は騒然となるが、校方は先生のアカウントが休職初日から凍結されていると断言した。アクセス元は校内の複数端末。代課の教師が「悪質な悪戯」と断じ、三十日後の保護者会での担任解任を告げる中、先生の言葉を騙る添削は、同級生たちが必死に隠していた家庭の傷口へ容赦なく踏み込み始めていた。
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