十八年夜勤、指先をあかぎれで裂き貯めた700万円は、愛人と逃げた夫に奪われ、残されたのは「野垂れ死ね」の嘲笑と30万円の慰謝料だけだった。氷点下の深夜、夫に命じられて洗った車のトランク。その底、スペアタイヤの裏に隠されていたのは、半年前に軽トラックが崖下へ転落した「深夜の領収書」だった——会社で徹夜したはずの夫の、完璧なアリバイが崩れ去る。冷え切った畳の上、私は父の遺した古い権利証と、夫を地獄へ突き落とす殺意の証拠を握りしめた。
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