社内コンペで最優秀賞を獲った私の元に、表彰式十分前、直属の上司から参加資格の取消申請が突きつけられた。理由は「出来が良すぎるから、お前の企画であるはずがない」。上司は十五年前の自身の企画書を持ち出し盗作を主張するが、当時の記録を調べると、それは三千万円の赤字を出して葬られた欠陥事業だった。役員会は面目を保つため連名の折衷案を提示し、五分以内のサインを迫る。保身と過去の因縁が渦巻く密室で、審判の時間が迫っていた。
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