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68歳の誕生日、残高は0円だった

68歳の誕生日、残高は0円だった

千代子の記録係 完結 199

68歳の誕生日。 西村千代子は、30年間働いて貯め続けた口座を確認するためATMへ向かった。 しかし、画面に表示された残高は―― 「0円」 夫・総一は元銀行支店長。 問い詰めると、悪びれもせず言った。 「家族の資産を最適化しただけだ」 だが千代子は、そんな委任状を書いた覚えがない。 さらに介護費の相談で区役所を訪れた彼女は、信じられない事実を知らされる。 「ご主人は10年間、あなたを“重度精神障害者”として申告しています」 30年間の貯金。 偽造された委任状。 そして10年間続いていた夫の嘘。 娘と弁護士の協力で証拠を集めた千代子は、夫が最も体面を気にする“元銀行幹部たちのお茶会”へ向かう。 そこで、夫が隠し続けたすべてが暴かれ始める――。

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