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余命1年の少年が託した、移植心臓の奇跡

余命1年の少年が託した、移植心臓の奇跡

羽生 竜也 完結 271

僕、もうすぐ天使になるんだ」――池で溺れた息子を救った青白い少年・蓮(8歳)がこぼした言葉は、余命1年の先天性心疾患とドナー待機という絶望の現実だった。 妻・桜を医療ミスではなく出産時の合併症で失い、大病院を捨てて地元に戻った心臓外科医の風健太郎。ボロボロになりながら昼夜働く母・美都の姿に、彼は忘れていた悔恨と救済の衝動を突き動かされる。 「この子の心臓は、まだ生きている」 行政支援の総動員、そして息子・洋太の無邪気な友情が、閉ざされた母子の心を溶かす。だが、ドナーの奇跡が訪れないまま、タイムリミットの夏が迫る。 病室のベッドで、蓮が震える手で書き足した最後の「やりたいことリスト」を見た瞬間、健太郎はメスを握る手の震えを止めた。 「約束だ。お前は天使にならなくていい——

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