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完結第12話
左足だけの靴箱
隣室の吉岡さんが部屋で亡くなった。付き合いのなかった老人の遺品整理に立ち会った彩香は、業者から「故人の遺言」として段ボール箱を手渡される。中に入っていたのは、彩香が過去5年間に自宅の玄関から消えたはずの「左足の靴」12足。そして、それと対になる新品の右足の靴。靴底をめくると、そこには夫が「深夜残業」と偽っていた日付のタクシー領収書が隠されていた。妻が知ることになる、5年前の事故と夫の病的な贖罪の真相とは。ミステリー|夫婦1.8万字5 4594 -
完結第15話
千五百円の仕送りと暴かれた嘘
『仕送りありがとう。毎月1500円でも卵で頑張ってるよ』。アメリカ留学中の娘から届いた1通の手紙と写真に、元教師の妻・登美は息を呑んだ。 毎月17万円を送金していたはずが、銀行で判明したのは「海外送金は10ドル、残りは夫の隠し口座へ振替」という残酷な横領の証拠。 超ドケチなモラハラ夫は、娘の命綱を着服して新卒の部下と不倫し、豪遊を繰り返していたのだ。全てを録音した登美は、土下座して泣きつく夫の前に離婚届とペンを叩きつける。そのペンを見た夫が絶叫した理由とは――。親子関係|金銭問題2.2万字5 6924 -
完結第17話
毎日1センチ狭くなる庭
全財産を注ぎ込んで購入した憧れの中古一戸建て。しかし入居7日目の朝5時、隣に住む80歳の老人が我が家の花壇に杭を打ち込み、庭の境界線を勝手に「1センチ」押し込んできた。毎朝くり返される侵蝕と「死にたくなければ触るな」という警告。30日目に杭が突然全消失しゼロに戻る謎のループの裏には、土地に隠された40年前の罪と、危険を知りながら私に家を買わせた夫の冷酷な裏切りが隠されていた。ミステリー|人生逆転|裡の顔2.6万字5 854 -
完結第28話
没落夫と偽りのお嬢様が堕ちた地獄
「学歴詐称の女は名家に不要だ、とっとと出て行け!」夫のカズシは「華族の末裔」を自称する浮気相手のデマを鵜呑みにし、大企業を辞めたばかりの妻・リエに離婚届を突きつけた。 7歳当時の写真一枚を盾に「帰国子女は嘘」と決めつけ、二人でリエを嘲笑う。だが、彼らが愚弄した元妻は、全米の納税証明書も卒業証書も揃う本物のハイスペック女性だった。半年後、リエのスマホに狂乱の着信が入る。 元浮気相手がホスト狂いで数千万円を貢ぎ、一族の資産を騙し取って借金地獄に堕ちた夫が、泣き声で「やり直してくれ」と懇願してきた。冷たく笑うリエが言い放ったトドメの一言とは――。夫婦|不倫4.3万字5 2431 -
完結第11話
頬を打たれた契約社員の正体
オフィスに乾いたビンタの音が響き渡った。エリート女部長のキラ(32)は、些細なミスを理由に72歳の新入り契約社員・大石の頬を平手打ちし、「粗大ごみ」と罵倒する。 だが、屈辱に耐え黙って頭を下げる煤けた作業着の老人は、かつて一代でこの大企業を築き上げた創業者・名誉会長その人だった。会社を蝕む不正と若手の悲鳴を確かめるべく身分を偽っていた大石は、翌朝、役員フロアへ乗り込む。 机の上に置かれた「数億円の不正取引データ」と、胸に光る古い社員証。青ざめ震える女部長に、大石が静かに告げた言葉とは――。職場逆転|第二の人生1.6万字5 6418 -
完結第12話
爪の綺麗な中卒娘、奇跡を起こす
「中卒なんですが、働かせていただけませんか?」 創業69年、借金4000万円で倒産危機の町工場に現れたのは、履歴書が『中卒』で止まった21歳の少女・霧島凜だった。 現場職人から「冷やかしは帰れ」と罵倒される中、老社長だけは彼女の傷だらけでも短く整えられた爪を見て採用を決める。 迫る大手自動車メーカーの設計コンペ。プロが3週間解けなかった設計図の致命的な振動誤差を、彼女は一瞬で見抜き「5度ずらせば消える」と言い放つ。手渡された130ページの完全提案書を開いた審査員が、凍りついた理由とは――。職場逆転|人生逆転1.8万字5 1346 -
完結第11話
母のいない写真
父が亡くなり、52歳の直人は実家の整理を始めた。そこで見つけた古い家族写真には、不思議な違和感があった。幼い頃は確かに写っていた母が、年月とともに少しずつ消えている。20年前に突然いなくなった母は、本当にその日に消えたのか。それとも家族が気づかないまま、12年かけて自分の存在を消していたのか。行方不明|親子関係1.6万字5 171 -
完結第11話
亡き義母の口座を洗う女
3年前に7年間の壮絶な介護の末に他界し、この手で骨壺に納めたはずの義母。だが解約し忘れていた古い通帳を繰り越すと、死後も毎月「生前給与」が振り込まれ、毎週水曜の深夜に即座に引き出されていた。深夜のコンビニで張り込んだ私が見たのは、義母の服を着て義母と全く同じ体の癖を持つ見知らぬ女。死者は生きているのか。真実を追う私は、隣で眠る夫が隠していた、狂気と冷酷に満ちた「生前名義ビジネス」の底なし沼へと引きずり込まれていく。ミステリー|嫁姑|夫婦1.6万字5 10454 -
完結第10話
存在しない孫
祖母の遺品整理をしていた38歳の沙織は、存在しないはずの「藤原拓海」という名前宛てに、24年間届き続けた荷物を見つける。送り主は、祖母と古い約束を交わした小さな子ども服店の女性だった。調べるうちに明らかになるのは、隠された子どもの存在ではなく、母がかつて選ばなかった人生の可能性だった。家族が守り続けた名前の意味を知った時、沙織が向き合うことになるものとは。人生逆転|兄弟姉妹|親子関係1.5万字5 1914 -
完結第13話
午前四時十三分
母・由紀を亡くした美咲は、遺品整理の中で800枚以上の写真を見つける。そこに残されていたのは、17年間、毎朝4時13分に撮影された自分の姿だった。なぜ母は眠る娘を記録し続けたのか。調べるうちに、美咲は母が隠していた出生時の選択、途切れた5年間、そして家族に残されたある秘密を知ることになる。愛情だったのか、支配だったのか。母が最後まで見続けたものの意味とは。ミステリー|絶縁|親子関係2.0万字5 216 -
完結第17話
水曜日の部屋
3年前、娘の梨花が突然姿を消した。母・美奈は帰りを待ち続け、娘の部屋を当時のまま残していた。そんなある日、毎週水曜日の深夜2時17分に、見知らぬ女性が部屋へ入っていることを知る。その女性はなぜ娘の部屋を守り続けていたのか。残された花、古い記録、そして娘が隠していた想いを追う中で、美奈は知らなかった娘の人生と向き合うことになる。親子関係2.5万字5 2821 -
完結第11話
父が守った秘密
夫を亡くして半年、48歳の美和は遺品整理の中で、夫が20年間、自分が長く距離を置いていた父へ毎月送金していた記録を見つける。なぜ夫は、私に何も言わず父と繋がっていたのか。問い詰めた父は、二人が隠していた過去を語り始める。そこには、若い日の結婚、父との確執、そして夫が最後まで抱えていた後悔があった。愛していたはずなのに、伝え方を間違えた家族。その真実を知った美和が、もう一度自分の人生を選び直す物語。夫婦1.7万字5 347 -
完結第12話
27年目の再会
定年退職を迎えた高橋直人は、妻・美沙子の古い箱から27年前の採用通知書を見つける。そこには、かつて妻が挑戦していた出版社の名前と、夫自身の筆跡による「辞退連絡済み」の文字が残されていた。さらに調べるうち、長年自分の成功だと思っていた住宅企画が、妻の考えから生まれていたことを知る。三十五年間、共に暮らしてきた妻の人生を、直人は本当に知っていたのか。過去を責めるのではなく、二人は失われた時間と向き合っていく。真相|第二の人生1.8万字5 377 -
完結第12話
消された名前
22年間、夫を支えてきた由美は、ある日突然離婚を告げられる。夫は「これからは自分自身の人生を生きてほしい」と優しく告げた。しかし離婚直後、夫の会社から一本の電話が入る。「奥様が、この会社にいたことを社長は忘れていません」。調べ始めた由美が見つけたのは、20年前に消された自分の名前だった。会社の成功の裏側にあった妻の存在を、夫はなぜ隠し続けたのか。そして、長い結婚生活の中で失われていたものとは。人生逆転|夫婦1.8万字5 352 -
完結第12話
午前五時の朝餉
母・加奈子を理不尽に追い出して七日目の朝。二重ロックで施錠されたはずの台所で、炊飯器のランプが黄色く灯っていた。「保温:28分」。蓋を開けると、湯気を立てる筍ご飯と、包丁立てから消えた一番重い三徳包丁。電源を抜いても、暗証番号を変えても、毎朝午前五時に届き続ける温かい米。やがて米の底から現れた“ある金属片”を境に、父と祖母の顔から血の気が引いていく。母はどこから入り、この家で何を見つめているのか。因果応報|嫁姑|真実|修羅場1.8万字5 4154 -
完結第13話
二十七年目の嘘
58歳で急死した夫の遺品を整理していた美智子は、引き出しの奥から27年前の「採用内定通知書」を見つける。当時不合格だと思い込んでいた東京の出版社からのものだった。封筒の裏には夫の筆跡で「辞退連絡済」。夫はなぜ私の人生を勝手に奪ったのか。さらに、夫の出世作となった伝説の住宅企画が、かつて自分が書いた企画ノートそのものだったことを知る。奪われた名前と人生を取り戻すため、妻が下した決断とは。人生逆転|夫婦|真実|第二の人生|親子関係2.0万字5 5178 -
完結第14話
身代わりの爪痕
結婚式前夜、姉の里帆が泥まみれのパンプスを残して失踪した。実家の借金のため、身代わりとして名家の御曹司・神谷拓真と結婚させられた妹の志乃。夫は完璧で優しいが、「入浴時間は30分、浴室の鍵は絶対に閉めない」という異様なルールを強要する。ある日、志乃は姉が残した古いスマホから、7年前に夫の自宅浴室で前婚約者が“溺死”していた事実を知る。姉が逃げた真の理由と、夫が毎晩差し出す温かいミルクに隠された戦慄の罠とは。兄弟姉妹|夫婦|真実|絶縁|金銭問題|修羅場2.1万字5 561