寿司屋に嫁いだ私を、兄夫婦は新築祝いに呼ばなかった。 理由は「新しい家が魚臭くなるのは嫌だから」。それなのに兄は、当然のように電話でこう言った。 「祝い金だけ口座に入れろ。30万な」 あまりの非常識さに、私は兄からの連絡を無視することにした。 しかし1年後、兄嫁が突然、私の家の前で土下座してきた。見下していたはずの寿司屋に、どうしても入れてほしいと言うのだ。 その理由を聞いた時、私は兄夫婦が新築祝いで金を集めたかった本当の事情を知ることになる。 魚臭いと笑った仕事が、最後に兄夫婦の運命を大きく変えていく――。