"魚臭い嫁の30万円返し" 第3話
「このが好きだからよ。悪いの?」
私は声を震わせながら兄を睨んだ。
「それに魚じゃなくて寿司。これ以、失礼なことを塗りしないで」
ユキは私のりなど気にも留めず、く笑った。
「魚も寿司も同じでしょ。わざわざ女のをどぶに捨てなくてもいいのに」
それ以、何を言っても無駄だった。
母の遺言のような言葉を守り、兄と仲良くしようとった私が甘かった。ユキがいなければ兄は昔のままだといたかったが、目のにいる兄は、自分のでコウを侮辱していた。
悔しさなのか、兄に裏切られたしさなのか、自分でも分からないまま目に涙が滲んだ。
兄はそんな私を見ても謝らなかった。
「まあいいよ。帰るって言うなら、俺たちが帰るし。じゃあ、は楽しんで」
兄夫婦は好き放題に言った、私たちのりを無してをていった。
「何なの、あれ」
モモは兄夫婦が消えた方向を睨みつけた。
「言いたい放題言っておいて、自分たちが帰るって。ふざけてる」
私はコウに何度も謝った。しかしコウは、そのたびに困ったように笑った。
「丈夫だよ。何を言われても、俺は自分の仕事に誇りを持ってるから」
「でも、あんな失礼なことを」
「カナが言ったわけじゃない。気にしなくていい」
その言葉を聞き、私は改めて、このを結婚相に選んでよかったとった。
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私たちは式を挙げず、入籍だけをした。兄夫婦とはその会うこともなく、嫌な顔わせの記憶もしずつれていった。
結婚してからしばらく経ったある、モモから話がかかってきた。
モモは普段、必なことがあればいメッセージで済ませる。話をかけてくることなど珍しく、私は何かあったのではないかとし構えた。
「もしもし、どうしたの? 連絡嫌いのあんたが話なんて珍しいじゃない」
「うん。お姉ちゃんのところにも、あれ来たでしょ。ちょっと相談したくて」
「あれって何?」
「お兄ちゃんの築祝いの招待状」
私は元の郵便物をい返したが、そんなものは届いていなかった。
「来てないよ」
「え? 私のところには半くらいに届いたよ。同じ域にんでるんだから、お姉ちゃんにも届いてるとった」
モモの言葉を聞き、私はすぐに理解した。
兄夫婦は、私を居へ呼ぶ気がないのだ。コウのことを魚臭いと侮辱した2なら、寿司に嫁いだ私まで同じ扱いをしていても議ではなかった。
「私を呼ぶ気がないんでしょう。別にいいよ。私も顔をわせたくないし」
私が気にしていない調で答えると、モモの声が急にるくなった。
「実は私も、呼ばれたけどきたくなかったんだよね。お姉ちゃんがくならしようかとったけど、かないなら私も欠席する」
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「そうしちゃえ、そうしちゃえ」
私たちはしだけ笑った。
、モモは築祝いへ参加しないと兄へ連絡した。すると、その3、兄から私へ話がかかってきた。
画面に兄の名が表示された瞬、反射に源を切りたくなった。しかしモモに何かあった能性もあるため、私は仕方なく話にた。
「何?」
「おい、モモに俺の築祝いへ来ないよう、そそのかしたのはおか」
話の向こうから、いきなり鳴り声がんできた。
「モモは最初からきたがってなかったよ」
そう言いかけて、私は途でを閉じた。兄妹とはいえ、モモの本音をどこまで伝えていいのか迷ったからだ。
兄は私の沈黙を別のに受け取ったらしい。
「そのぶりだと、やっぱりおたちのに何かあったんだな。いいか、築祝いに欠席されるのは困る。おもだ」
「おもって、私、そもそも招待されてないけど」
私が静に指摘すると、兄は悪びれもせず答えた。
「ああ、その通りだ。しいが魚臭くなったら嫌だからな」
瞬、何を言われたのか分からなかった。
「おも、もう旦の魚の匂いが染みついてるだろ。だから今回は招待しなかった」
この男は、息をするようにの神経を逆なでする。
私は鳴り返したい気持ちを抑えた。兄の言い分はあまりにも支滅裂で、まともに相をするだけの無駄だとったからだ。
「そう。分かった」
ため息をついて話を切ろうとすると、兄は慌てて続けた。