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知らない家族が守った家

知らない家族が守った家

縁側の柿の木 完結 39

昭和27年、7年間接収されていた世田谷の自宅へ、ようやく戻った杉浦一家。 ところが庭には洗濯物が干され、家の中には見知らぬ母子が暮らしていた。しかも7歳ほどの少年が、杉浦家の仏壇に毎朝手を合わせていた。 「今週中に出ていってください」 家を取り戻した忠雄に譲るつもりはなかった。しかし母子には行き先がなく、二つの家族は一時的に同じ屋根の下で暮らすことになる。 やがて押し入れから、亡くなった母子の父親が残した古い帳面が見つかった。そこには屋根や雨戸、仏間を修理した7年間の記録が、細かな日付とともに記されていた。 「ここは自分たちの家ではない。いつか持ち主が帰ってくる」 少年が仏壇へ手を合わせていたのは、帰る場所を失った父が、まだ見ぬ家主のために守り続けた約束だった――。

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