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完結第17話
八年分の源泉徴収票
骨折で入院した七十九歳の母の茶箪笥から、夫の町工場が発行した八年分の源泉徴収票が見つかった。毎月七万円の給与。生活費の援助かと思いきや、工場では若い事務員が母の手書き台帳なしでは仕事が回らないと泣きついてきた。「あんたに知られたら辞めさせられる」と病室で冷たく言い放つ母。母が頑なに隠し続けたのは、かつて私が親孝行のつもりで奪ってしまった居場所だった。だが、母の衰えを隠すため、夫もまた裏である嘘を重ねていて――。昭和|夫婦|親子関係2.3万字5 84 -
完結第13話
家出と呼んだ警察を私は許さない
1978年、母のために50円を貯めていた12歳の息子が忽然と姿を消した。 「笑ってバスに乗っていた」という目撃証言ひとつで、警察は「貧困による家出」と決めつけ捜査を打ち切る。 叫びは誰にも届かず、息子の机には1450円のノートだけが遺された。 それから24年後、米国から届いた一通のエアメール。 「探さないで」と書かれた手紙の頭文字を繋げた瞬間、母は息子が遺した命がけの暗号に気づく――。昭和|ミステリー|行方不明|親子関係2.0万字5 512
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