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"18年介護した義母が亡くなった翌日、私は横領犯にされた" 第16話

娘の借のをかぶせるための偽造類を仕込みながら。 「にを乗っ取らせない」と憎悪に満ちたを文机の裏に貼り付けながら。 その方で、毎の世話をしに通ってくる嫁に、こんなの布切れを笑顔で差ししていたのだ。

謝の気持ちが、ほんのしでもあったのか? それとも、獲物を油断させるための、最の毒餌に過ぎなかったのか?

答えは、永にない。 墓のに入った義母のの内など、誰にも証できない。

けれど、確かなことがつだけある。 世のには、の真を平然と踏みにじりながら、最期の瞬まで「良き母」「被害者」の仮面を被り続けられるがいるということ。 そして、その悪にけをかける価値など、滴もないということだ。

私はちがった。 キッチンの流しのから、半透の指定ゴミ袋を取りす。

のストールを無造作に丸め、ゴミ袋の底へ放り込んだ。 躊躇も、傷もなかった。 カサリと乾いた音をてて、布がポリ袋のに沈む。 をきつく、に縛った。

これで、終わりだ。

サッシにをかけ、いガラス戸を気に引いた。 初の、刃物のように鋭い気が、部のへ気に崩れ込んでくる。 カーテンが激しく揺れ、たいが頬を打った。

喉の奥まで気を吸い込む。 肺が痛み、の芯が冴え渡る。

寒い。 けれど、もうこの窓を「閉めろ」と鳴る夫はいない。 「寒気が入るからけるな」と言を叩きつける義母もいない。

息を吐きすと、い煙となっての空へ溶けていった。 私は背筋を伸ばし、しく買ったばかりの鍵をポケットに収めて、玄関へ向かった。

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