"120億円の契約を取った帰りにクビになった" 第12話
「素が玄に指図して、欲にまみれているようなところに案件を預けたら、それこそうちの株主に顔向けできない」
会は私と、並んでいるチームのメンバーたちを見渡した。
「私が信用しているのは、瀬凛というと、あなたが育てたこのまっすぐで腕のつチームだ」
「契約は結び直したし、資ももう振り込んである」
「ここから先の発と納品は、全部あなたたち次第だよ」
私は胸を張り、迷わず答えた。
「ごください」
「会、技術構成も供網との接続も、最適化の案はもうできています」
「納期も品質も必ず守ります」
野会とこの先の程表を詰めていた、テーブルのの私のスマホが度だけく鳴った。
画面を見ると、の会社のあの経理の元同僚からだった。
社内の告の画面写真が1枚と、別の写真が何枚か添付されていた。
メッセージにはこうかれていた。
『その、うちはボロボロ』
『120億の核案件を丸ごと失って、野精との契約トラブルも業界にれ渡った』
『商談だったのお客さんが何社も取引を止めてる』
『取締役会は、とうとう員削減と事業縮を決めた』
『黒川さんと相沢さんは、業務横領と会社法違反の容疑で正式に起訴されたって』
『い刑期になりそう』
添付されていた写真の1枚を見た。
株主総会の、1でビルの階段をりていく久社が写っていた。
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その背は、ひどくさく、急に老け込んで見えた。
私は画面の文字と写真を、静かに眺めた。
はひどく静かだった。
いい気だとは、しもわなかった。
ただ、巡るものは巡るのだと、自然に腑に落ちただけだった。
の成果を奪い、策を弄してにこうとする者は、いずれ現実に叩きつけられて砕ける。
を最にたせておくのは、に積みげた仕事の力と、恥じることのない自分の線引きだけだ。
「何をご覧になっているのかな?瀬社」
私がスマホを見つめたままなのに気づいて、野会が笑いながら聞いた。
私はに返り、画面を消した。
スマホを伏せてテーブルの端に置いた。
顔をげて、会にれやかな笑みを向けた。
「何でもありません」
「昔の、どうでもいいことです」
私は元の資料をいた。
「第2期の納品の、技術の細かいところを詰めましょう」
から井までの広い窓から、るいが差し込んでいた。
は広い会議を隅々までるく照らしていた。
そのは、テーブルのの140億の契約の正本をまっすぐに照らしていた。
私はしちがり、窓のまで歩いた。
に、をき交うとの流れを見ろした。
あの踏んだ落とし穴も、み込んだ悔しさも、信じていた裏切りも。
全部、ここへ来るためのだった。
過を破り捨てたから、しい所にてたのだ。
私の1番いいは、まだ始まったばかりだ。