"盗撮で脅した夫と1億円超の301号室" 第18話
さっき僕の女だって所に宣言したじゃないか。撤回はなしだよ」
私は彼の胸を軽く叩き、笑った。
「あら、この子、何を言ってるの?」
私はし顔を赤らめ、はぐらかした。
「ご飯でもべましょうよ」
ではそう言ったが、私の体はすでに彼に傾いていた。
夫も片付いたし、ストーカーも片付いたし、もう本当に私たちを邪魔するものは何もなかった。
その以来、季節が変わった。
たいが吹いていたが過ぎ、いつのにかがるが来た。
その、私たちにはくの変化があった。
元夫とは、婚続きがすっきりと完した。
弁護士が送った通通で、彼は尻尾を巻いて逃げた。
慰謝料訴訟だの何だの言われない代わりに、アパートの名義はかずみにしたままにし、財産分与も放棄するというをいて、音もなく消えた。
私ので番良かったことは、弁護士を雇ったことだった。
301号を引き払った。
たけしさんはもう301号の入居者ではなく、このアパートの主になった。
ある夜のことだった。
私たちはベッドに並んで横たわり、窓のにるを見ていた。
たけしさんが私のをいじりながら、慎にをいた。
「かずみさん、旅にきませんか?」
私は驚いて彼を見た。
「旅?こんなに寒いのにどこへ?」
彼は微笑みながら答えた。
「かい国へ。
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婚旅、けなかったって言ってたじゃないですか。のチケットは僕が取りますよ」
その言葉に胸がくなった。
私は議にい、尋ねた。
「お?あなた、賃暮らしだったじゃない。おどこにあるの?」
私が冗談のように尋ねると、たけしさんは照れ臭そうに笑いながら、スマートフォンを操作し、通帳アプリの画面を見せてくれた。
彼は誇らしげに言った。
「僕、実は技術職なんですよ。特殊溶接で、当がちょっといんです」
彼はをかきながら続けた。
「暮らしで使うところもなくて、コツコツ貯めていたら、結構な額になりました」
通帳に記された数字を見て、私はがポカンといた。
億単位の額だった。
「あなた、お持ちだったのね」
彼は謙遜するようにを振った。
「持ちだなんて。これまで族もいなくてだったから、使うところがなくて貯めてただけですよ」
彼は私のをく握った。
「これから、あなたと使うために貯めてたのかもしれない。億単位とは言わないけど、あなたの残りの、に滴つかかせずに贅沢させてあげる自信はありますよ」
40代の独男性。
見た目は貧乏な作業員だった彼が、涯汗垂らして貯めたおを、私のために使うと言ってくれている。
これ以に完璧なプロポーズがあるだろうか。
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私は涙をこらえきれず、震える声で答えた。
「ええ、きましょう」
涙声で、私はたけしさんの胸に顔を埋めた。
彼の温かい体温、頼もしい腕枕、そして規則正しく聞こえる臓の音。
60を過ぎて、は終わったとっていた。
恋、貸し切りのような結婚活、老いて魅力のなくなった体。
しかしそれは私の勘違いだった。
は60からという昔の言葉は、全部嘘だとっていた。
でも、きてみてわかった。
がある限り、女は何歳になっても女だということ。
そして私のの本当のハイライトは、まさに今この頼もしくたくましい男と共にいる、これからだということ。
たけしさんが私の元で囁いた。
「してるよ。かずみさん」
奥さんでもさんでもなく、私の名を呼んでくれるその声が、あまりにも甘かった。
私も彼を見つめ返し、から答えた。
「私もしてるわ。たけしさん」
私たちは互いの唇を求めた。
窓のにはいが祝福のようにり注いでおり、私たちの夜は今まさに始まろうとしていた。