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みかん小説 / ミステリー / 楽譜鞄の13年
楽譜鞄の13年

楽譜鞄の13年

夜明けのノクターン 完結 159

1991年、東京芸術大学音楽学部から、1人の天才ピアニストが姿を消した。 松本さやか、22歳。ポーランドの国際コンクールを目前に控え、「10年に1人の逸材」と呼ばれていた彼女は、練習室を出た直後から足取りが途絶える。 部屋に残されていたのは、開かれたショパンの楽譜と、鉛筆で書かれた一言。 「もう弾けない」 家出なのか、事故なのか、それとも誰かが彼女を消したのか。通帳もパスポートも、大切にしていた指輪も残されたまま、事件は未解決となっていく。 それから13年後。 警察にかかってきた一本の電話をきっかけに、止まっていた時間が再び動き出す。大学裏の山で発見された古い楽譜鞄。そこに隠されていたのは、天才少女が最後に見た光景と、家族の中に沈められた真実だった――。

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