みかん小説
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"12年目の虫かご" 第9話

は、くのものを消していく。

跡も。

の記憶も。

聞の記事も。

けれど、完全に消えないものもある。

に隠された5つの虫かご。

ちぎれた腕計。

の直まで胸に残り続けた老女の記憶。

そして、11閉じられることのなかった刑事の帳。

それらがしずつなり、コンクリートのに閉ざされていた5を、ようやく族のもとへ連れ戻した。

あの812の朝。

5はただ虫を捕りにきたかっただけだった。

翔太は父親に買ってもらった腕計をつけ、親友は兄からもらった真っ赤な運靴を履いていた。

虫かごを持ち。

ラムネをみ。

夕方になればへ戻り、捕まえたクワガタやカブトムシを族へ見せるつもりだった。

5つのでは、そのの夕が用されていた。

けれど、その席に子供たちが戻ることはなかった。

12というを経て、はようやくその理由をった。

誰よりもに捜索へ加わり、

「私が必ず見つけます」

と母親のを握った叔父。

その男こそが、最初から5がどこにいるのかっていた。

族の信頼。

の信頼。

そして、誰も内を疑いたくないという気持ち。

夫はそのすべてを利用して、、真実のすぐそばで暮らし続けていた。

それでも最まで隠し通すことはできなかった。

の朝に消えた5の子供たちは、を経てようやくへ帰ってきた。

そしての入に置かれていた5つの弁当も、12目の朝、ようやく役目を終えた。

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