"喪服の隠し子" 第9話
寄付を終えて施設をる、私は空を見げながら、のでそう祈った。
全てが終わった、私はすぐに常へ戻ることができなかった。
妹を失ったしみと、くなる直まで騙されていた事実が、差で私のへ押し寄せてきた。
眠ろうとすると、病のユキの顔が浮かんだ。
「実……子供がいる……」
あの言葉の続きを、もっと必に聞いていればよかった。
妹が調査をしていたことに、もっとく気づけなかったのか。
姉として何かできたのではないか。
答えのない悔を繰り返し、私は次第にへられなくなった。
仕事も突然涙がるようになり、会社を退職した。事も喉を通らず、は自分までを病んでしまった。
そんな私を支えてくれたのが、リオだった。
リオもまた、切な友であるユキを失っていた。妹の依頼を受け、真実を突き止めながら、本へ最まで寄り添えなかったことを悔やんでいた。
私たちは、同じを違うから切にしていた。
そして同じように、取り戻せないものを抱えていた。
しずつへられるようになると、私はリオの興信所を伝い始めた。最初は類の理や話の取次ぎだけだったが、やがて正式に事務員として働くようになった。
困っている依頼の声を聞くたび、ユキのことをいす。
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秘密をるのが怖くても、真実をらなければへめないがいる。あのの妹も、きっとそうだったのだろう。
私はい、結婚に良い印象を持てなくなっていた。
しているとにしながら、で裏切り続けるがいる。族という言葉を使いながら、いがいなくなるのを待つもいる。
そんな現実を見たで、誰かとを共にすることが怖くなった。
それでも昨、私は4交際していた恋と結婚した。
妹をくした経験から、いつ切なのそばにいられなくなるか分からないとったからだ。
いつか失うことが怖いから距を置くのではなく、緒にいられる今を事にしたい。
もっとそばにいればよかった。
もっと話せばよかった。
もっと気持ちを伝えればよかった。
そんな悔を、これ以増やしたくなかった。
夫は、ユキの話を何度でも聞いてくれる。
私が突然いして泣くも、無理に忘れさせようとはしない。ただ隣に座り、私の涙が止まるまでを握ってくれる。
あるの、私は夫と緒に葉を見にった。
赤や黄に染まった々のを歩きながら、ユキが病で言っていた言葉をいした。
「退院したら、葉のを歩きたいな」
あの、妹が見ることのできなかった景が、目のに広がっていた。
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私はを止め、づいた葉を見げた。
「見てる、ユキ?」
が吹き、枝から1枚の葉がれた。
赤い葉はゆっくり揺れながら、私の元へ落ちた。
「お姉ちゃんは、あなたの分まできするからね」
私は葉を拾い、両で切に包んだ。
「いつかそっちへったら、こちらであった楽しいことも、あなたがらなかったことも、たくさん話すから」
ユキのは27歳で止まった。
けれど、私のはまだ続いている。
妹を失ったしみが完全に消えることはない。タクや義両親がしたことを、許せるも来ないだろう。
それでも私は、彼らへのりだけを抱えてきるつもりはなかった。
ユキができなかったこと。
見られなかった景。
わえなかった幸せ。
それらをしずつ集め、いつか妹へ話してあげたい。
夫がし先で振り返り、私を呼んだ。
私は涙を拭き、元の葉をそっと鞄へしまった。
「今く」
澄んだ空の、私は夫のもとへ歩きした。
見ていてね、ユキ。
お姉ちゃんは、あなたの分まで目いっぱい笑って、目いっぱい幸せになって、くくきていくから。