"消えた父子の23枚" 第11話
血はつながっていなくても、あのこそ僕を守り、してくれた父親だからです」
翌朝、4は輝が最に目撃された崖のくへ向かった。の差しが葉を照らし、がの底から静かに吹きげていた。
湊は自分で作ったさなの札を面へてた。
――ここで、くした1の父が旅った。
そしてここから、1の息子の真実が始まった。
林は消防士の徽章を札のへ置き、膝をついた。
「もうらかに眠れ、輝。おが守った子は、こんなに派に育った」
湊は目を閉じ、の音へを澄ませた。その、幼い頃からので何度も聞いていた声が、々のから届いたような気がした。
――ハルト。父さんはおをしている。
湊の頬を涙が伝った。しかし、それはしみだけの涙ではなかった。
自分が誰なのか分からず、胸の奥に空いたままだった穴が、ようやくによって埋められていくようだった。
「僕もしています、父さん」
湊はへ向かい、さく語りかけた。
をりる途、4はこれからのことを話しった。USBの資料を信頼できる報関や捜査関へ渡し、複数の所へ複製を保管することになった。
どのような結果になるかは、まだ誰にも分からなかった。田健が罪を認めるのか、権力を使って事実を隠そうとするのか、その先にはきな危険が待っている能性もあった。
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それでも、湊はもう恐れていなかった。
自分の隣には、真実を探してくれた優斗と奈がいた。背には輝、美恵、彩佳、そして20自分を育ててくれた両親のがあった。
20173、伊藤輝は血のつながらない赤ん坊を守るため、奥摩の森をった。自分が助かるではなく、息子だけでもき延びられるを選び、最まで父親であり続けた。
6、岩の隙から発見された1台のカメラが、埋もれていた真実を再びかした。そこに残されていた23枚の写真は、失踪事件の証拠であると同に、1の父親が息子へ残したの記録でもあった。
鈴湊は、これからもその名できていく。
けれどのには、伊藤ハルトとしてされた記憶と、自分のためにすべてを捧げた父親の声が、永に残り続ける。
血のつながりだけが族を作るのではない。
誰かを守ると決め、最までし続けた選択こそが、とを本当の族にするのだった。