"霊場巡礼の嘘" 第6話
「それでは、どこに」
話の向こうで、桐は泣きした。
「院が……院があの方たちを殺めたんです。私はそれを見ました」
岸田はすぐに所を聞き、同僚の原と共に京荒川区へ向かった。
1半、2は古い3階建てアパートのにっていた。2階の部のインターホンを押すと、桐葉子が扉をけた。
13よりずっと老けて見えた。
髪には髪が混じり、顔にはい皺が刻まれていた。
「どうぞ」
狭いワンルームだった。
2の刑事が古いソファに座ると、桐は茶をそうとした。しかしが震え、茶碗をうまく持てなかった。
岸田は穏やかに言った。
「落ち着いて、ゆっくりお話しください」
桐はしばらく泣いたあと、ようやくをいた。
「19999でした。田信者様が消えたの夜です。私はそのの夕方の配達を終え、器を片付けるために裏の物置にち寄りました。夜10頃だったといます」
「その、何を見ましたか」
「裏の方で、おかしな音がしました。何かいものを引きずるような音でした。私は窓の隙からを見ました」
桐の声がまた震えた。
「院が、きな袋を引いていました。袋はのきさでした。隣には甥の弘さんもいました。2がそれをの方へ引きげていったんです」
「その袋のに何が入っていたといましたか」
「です。
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田信者様です」
原が確認した。
「確かですか」
「はい。そのの夕方から田信者様が急にいなくなっていたんです。夕も受け取られていませんでした。翌朝、院は霊巡礼にたと説しました。私は、あの夜見たものに確信を持ちました」
「そのにも同じことがありましたか」
桐はうなずいた。
「はい。10、11、12。老がお1消えるの晩に、院たちが袋を引いてへがっていくのを見ました」
「なぜ13も通報しなかったんですか」
桐は両で顔を覆った。
「怖かったんです。院が私をどうするか分からなくて。それに私が見たことが確かなのかも分からなくて。暗くて、よく見えませんでしたから」
「では、なぜ今になって」
「良が苦しかったんです。13もの、あの老たちが毎晩にてきました。なぜ黙っていたのか、と問いかけてくるんです。もう耐えられません」
岸田はすべての供述を録音した。
「袋を引いていったのは、どちらの方向ですか」
「修院の裏のです。そこから1ほど登ると、昔ながらの廃坑があります。のたちは危険だと言ってづかない所です」
「廃坑ですか」
「はい。正代に操業していたですが、ずっとに閉鎖されたそうです。入は鉄格子で塞がれています」
原が尋ねた。
「その廃坑を、院はよく訪れていたんですか」
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「たまに座禅を組みにくと言っていました。でも私は議でした。危険な所なのに、なぜそこへくのかと」
桐は岸田のを握った。
「刑事さん、どうかあの老たちを見つけてください。あの、私が勇気をすべきでした」
岸田は静かに答えた。
「最善を尽くします」
塩尻署に戻った岸田は、13の記録を取り寄せた。
埃をかぶったファイルのには、神竜郎刑事の報告があった。
「証拠分により終結」
その文字を見た岸田は、くつぶやいた。
「当の刑事も疑っていたんだ。だが、証拠がなかった」
今回こそ見つける。
岸田はそう決めた。
捜索令状が発付された。
20123、岸田刑事は鑑識班と共に慈源修院へ向かった。
午9、捜査チームが修院に到着した、藤堂政治はいなかった。
管理を任されたの男性が慌てててきた。
「院先はどちらに」
岸田が尋ねると、男は揺した様子で答えた。
「に国されました」
「どこへ」
「ブラジルに布教活にかれると」
岸田は直した。
桐の通報をって逃げたのだ。
「甥の藤堂弘さんはどこにいますか」
男は裏庭を指した。
「あそこで仕事をしているはずです」
2の刑事が裏庭へ向かうと、40代半ばほどの男がスコップでを掘っていた。
藤堂弘。
藤堂政治の甥である。
体格は柄で、政治よりもずっと力がありそうだった。
「藤堂弘さんですね」
男は顔をげた。
「はい、そうですが」
岸田は令状を示した。
「捜索令状です。ご協力ください」
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