"松の根の告発" 第5話
そこには、あいの所がかれていた。
11の録音記録が眠る所だった。
同じ頃、匠は豪邸の解体を決めていた。
跡に型商業ビルを建てる計画だった。40階建てのガラス張りの建物の完成予図は、すでに広告としてに並んでいた。
匠はらなかった。
消すために壊した豪邸が、逆に真実を掘り起こすことになるとは。
解体現で拾われた2つ折り携帯は、最初ただの古い携帯として扱われた。
作業員はそれを作業着のポケットに入れ、そのの夕方、くの堂へ入った。噌煮込みうどんを待ちながら、彼は携帯をテーブルに置いた。
「今、現で変なもの拾ったんだけど、リサイクルショップに持っていったらしはになるかな」
隣の常連客は興なさそうに言った。
「昔の携帯だろ。今はどこも使ってないんじゃないか」
その会話を、堂の隅で聞いていた男がいた。
髪の混じった髪に古い革ジャンを羽織った寺誠だった。
私探偵になってからも、寺は豪邸の周辺をれられなかった。解体事が始まってからは、ほぼ毎、現くを歩いていた。
寺は焼酎の杯を置き、作業員にづいた。
「すみません。その話、どこで拾われたんですか」
「今の解体現ですよ。庭の方を掘ってたら、コンクリートのからてきたんです。
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ビニールでぐるぐる巻きになっていて」
コンクリート。
ビニール。
庭。
その3つの言葉が、寺ののでつながった。
彼は財布から1万円札を数枚取りし、作業員のに置いた。
「この話を私に譲ってください」
作業員は肩をすくめ、携帯を差しした。
寺は両で慎に受け取った。ビニール越しに見える携帯の表面には、さな柄のシールが半分めくれたまま貼られていた。
15、美の所持品リストに「柄のシールが貼られたの2つ折り携帯」と記録されていた。
寺の指先が震えた。
彼はそのままをらせ、警察庁傘のデジタル鑑識センターへ向かった。かつて緒に働いた鑑識官にをげた。
「15の未解決事件だ。このに何が入っているか確認してくれ。頼む」
1かにわたる復元作業が始まった。
ビニールは何にも巻かれ、池端子にが入らないよう夫されていた。内部の基盤は部腐していたが、部のチップは奇跡に守られていた。
鑑識官が基盤を洗浄し、顕微鏡ので接点を1つずつ復元した。
1かのけ方、寺の携帯が鳴った。
分析に入ると、モニターには復元されたファイルの覧が表示されていた。そのに音声録音ファイルがあった。
鑑識官が再ボタンを押す。
ノイズのあと、女性の声が流れた。
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泣きながら、息を詰まらせながら、それでも必に言葉を絞りす声だった。
「お願いだから……お母さんだけは見逃して。お母さんは何も悪くないでしょう。あんたの借は私が返すから。私がかけて働いて全部返すから。だからお願い……」
寺の背筋をたいものがった。
美の声だった。
次に、くたい男の声が流れた。
で笑う音。
そして、はっきりした言葉。
「うるさい。2まとめて遍に片付けるのが、番くて番きれいなんだよ」
直、鈍くい音がした。
美の鳴は、く途切れた。
分析は静まり返った。
録音は2008714、2332分。
美は殺される直、誕プレゼントの透な包装フィルムで携帯を何にも巻き、録音ボタンを押して、自分の体で抱え込んでいたのだ。
15。
たいコンクリートので、その携帯だけが真実を抱えて残っていた。
音声ファイルが警察庁へ渡された、非公の未解決事件特別捜査班が編成された。
ベテラン刑事6、デジタル鑑識の専2。寺も民アドバイザーとして入りを許された。
特別班は、15の記録をすべて洗い直した。
同に国税庁との協力で、豪邸の庭事を請け負った造園会社の帳簿が確認された。そこには、2008715のけ方、業用セメント80袋が豪邸へ搬入された記録があった。
普通の庭の補修で使う量ではなかった。
代表者は、植職の松本満作。
さらに、所した田も逮捕された。取調に座った田は、抵抗せずに言った。
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