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"黒いゴミ袋に詰まった十五年" 第12話

しかし正尾はそれ以何も答えず子からがって歩き音だけが残された。

そこでぷつりと音声データは途切れていた。

私はスマートフォンの画面を見つめたままい涙が込みげてくるのを止められなかった。

正尾はただ無言で私にゴミ袋を押し付けたわけではなかったのだ。

あので彼だけは私がゴミではないと確に否定してくれていた。

よしえと健が気づかないうちに彼は私を守るための静かな戦いを始めていたのだ。

弁護士からのメッセージはさらに続いていた。

「よしえさんはカードの支払いが滞ったことを佐子さんのせいにするつもりです。嫁がの通帳と実印を盗んで逃げたのだと健さんに嘘をついています。」

あの留守番話での夫の焦りはやはり義母の責任転嫁の筋き通りだったのだ。

よしえは自分の額なクレジットカードの引き落としができず慌てて通帳を探したのだろう。

そして見つからないことを全くた私のせいにしてごまかそうとしたのだ。

は母親のその見え透いた嘘を何の疑いもなく信じ込んで私に話をかけてきた。

彼らのに本当の族の絆などなく、ただ都よく互いを利用しっているだけなのだ。

「ですがごください。

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弁護士のメッセージは力い言葉で締めくくられていた。

「正尾さんが本物の通帳と実印を事に私の事務所へ郵送して預けておられます。」

私はその文を読んできくく息を吐きした。

正尾は妻と息子の愚かさを全て見通していたからこそあらかじめ通帳を弁護士に託したのだろう。

よしえのでっちげた言いがかりはすでに完璧に封じ込められていたのだ。

彼女は自分が利な状況にいるとい込み、私を棒に仕げようとをくくっている。

だがその嘘の台は正尾のによってとっくに崩されていた。

あの黒いゴミ袋を持たされた、私は自分が全てを失ったのだと絶望していた。

本当は私があのたいから全ての真実と証拠を持ちしていたのだ。

弁護士のメッセージには私をさらに驚かせるもうつの事実が記されていた。

「健さんの送先の女性について正尾さんが密かに調べた報告もあります。の午その類をお渡ししますので事務所へいらしてください。」

義父は自分の自由なで私を守るためにどれほどの準備をしてくれていたのだろう。

私は黒いゴミ袋からした証拠の束をもう度胸にく抱きしめた。

敵はまだ自分たちが勝っているとい込んでいる。

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しかし私が握りしめているこのさな証拠の数々が彼らの偽りを確実に打ち砕く武器になる。

私はもうあのの理尽な言葉に怯えて俯くだけの女ではない。

の朝弁護士事務所で受け取るその報告が反撃の決定撃になるはずだ。

窓のを見るとたい夜の町を照らす灯が静かにり続けていた。

そのは私がこれから歩むべきをはっきりと照らしているように見えた。

翌朝私は約束の午 10 ゆり法律事務所を訪れた。

弁護士は私が席に着くとすぐに冊のい報告を机に置いた。

それは正尾が昔のである調査員に頼んで調べさせていた調査記録だった。

をめくると健とその若い女性が並んで歩く写真が何枚も挟まれていた。

女性の暮らす派なマンションの賃は健座から毎引き落とされていた。

私がしでも費を浮かせようと見切り品の野菜を買い求めていた裏でのことだ。

彼は何わぬ顔で私からおを搾り取り、別の女性との優雅な活を築いていたのだ。

さらに驚くべきことにその女性の薬指には価な婚約指輪がっていた。

は私と婚するずっとから彼女との再婚を固く約束していたのだ。

りよりも先に 15 というを彼に捧げた自分の愚かさが胸を突いた。

それでも私は静かに息を吸い込み、たい事実だけを淡々と理していった。

弁護士はよしえと健が用した嘘のを無効にする続きを説してくれた。

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