みかん小説
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"赤いリボンの手紙" 第9話

とだけ言い残し、さな段ボール箱を置いてっていった。 差しの欄は完全に空だった。 箱をけると、から本の古いビデオテープが現れた。ラベルには「1994.3.12」とだけかれていた。 3は急いで所にの友へと向かい、古いビデオデッキにそのテープを挿入した。

ブラウン管の画面に、激しく揺れる隠し撮りの映像が映しされた。 施設のあの、鉄の扉の部で、に赤いリボンをつけた幼い咲とが、泣きながらを寄せっている。 やがてドアがき、ろ姿の男が咲のを引いて部ていき、が1取り残されて「お姉ちゃん!」と叫ぶ面が映しされた。 カメラの映像は階段を駆けがり、の駐へ向かうと、そこには夫の黒いセダンがまっていた。男が咲をに乗せてる。 その、カメラのレンズがの姿を捉えた。くから必を追いかけようとして転倒する――16歳の健だった。

画面が度暗転し、次の瞬、夜の自の机のに座る健の本の姿が画面に映しされた。 健はレンズを真っ直ぐに見つめ、涙を流しながら語りかけた。 「お母さん、ごめん。僕は卑怯者だ、妹たちを守れなかった。……でも、僕は諦めない。を必ず見つけて、お母さんの元へ連れて帰るから」

そこで映像は完全に途切れた。

みさ子はテレビ画面を抱きしめるようにしてに座り込み、激しく声をあげて泣いた。咲も、も、互いの体をく抱きしめいながら、とめどなく涙を流し続けた。 記憶は失われ、失われた度と戻らないかもしれない。しかし、23という残酷なも、族を繋ぐ血の絆を完全に断ち切ることはできなかったのだ。 健は今も世界のどこかできており、妹たちの幸せを見届けたのだという確信が、みさ子の胸を温かく満たしていった。 横浜のたい塩で始まった母の執の旅は、京のさくも温かい部で、ついに崩れることのないへと辿り着いた。

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