"録音機が暴いた義実家" 第20話
「ち、違うのよ! これは違うの!」
母は顔に油汗を浮かべ、親戚たちに向かって必に両を振った。 「これは、そう、冗談よ! ただの冗談! ゆみさんがちょっとだらしないから、し厳しく言って驚かせてやろうとしただけで……そうよね、ゆみさん? 私たち、本当は仲良しよね!」
母は血った目で弓を睨みつけ、「いつものように話をわせろ」と無言の圧力をかけてきた。弓の肩が、条件反射のようにビクッとねる。しかし、私は弓のをしっかりと握りしめ、歩にた。 「冗談? 冗談でのいちを侮辱し、親権を盾に脅迫するのか!? 族を失う恐怖で怯えきっている妻を、密で何ヶもサンドバッグにして笑っていたのが、あんたたちの言う冗談なのか!!」
私のりに満ちたが、広にビリビリと響き渡った。母はビクッと肩をすくめた。 「だ、だって……男の嫁なんだから、これくらい厳しく鍛えないと……」 と、まだ見苦しい言い訳をごもっている。
「見苦しいぞ、さち子!!」 その、鳴りのような太い号が広を震わせた。腕を組んで黙っていた叔父の修だ。
修おじさんが静かに、しかし凄みのある取りで母たちのへと歩みると、母と美穂は怯えたようにずさりをした。 「兄さんのめでたい席で、こんな真似はしたくなかった。だが、義姉さんと美穂の振るいは、あまりにも常軌を逸している。
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のというものがないのか!」
修おじさんの厳しい言葉に、親戚たちもく頷く。 「修さん……あなたまで、たかしたちの肩を持つんですか? を守るために、私は悪役になって……」 「黙りなさい!!」
おじさんがテーブルをドン! とく叩くと、母は「ひっ」とい鳴をげて黙り込んだ。 「おたちがゆみさんにしてきたことは、教育でも指導でもない。ただの卑劣な『虐待』だ。親のいない寂しさにつけ込み、抵抗できないのを精神に追い詰める。員代、私はおたちのような底の悪いをほど見てきたが、まさか自分の内にそんな化け物がいたとはな。兄さんにも親族同にも、顔向けできない恥だぞ!」
族で最も権威のある修おじさんからの、完全な拒絶。それは、母が何よりも恐れていた世体と、親族内での位の完全な喪失をしていた。
親戚たちは、誰として母を庇わない。皆、汚いものを見るようなたい目で、彼女たちを見している。 「あ、ああ……どうしてこんなことに……」
母は膝から崩れ落ち、美穂は「私は関係ない! お母さんがやれって言ったんだもん!」と泣き叫びながら、お互いに責任を押し付けい始めた。なんて浅ましく、醜い姿だろうか。
しかし、私の反撃はこれで終わりではない。言葉の暴力だけなら、「族内のいざこざ」
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と言い張って逃げる余がまだわずかに残されている。だが、私が用したもうつの真実は、彼女たちに完全な社会を与えるものだ。
私は呆然と座り込んでいる母と美穂を見ろし、極めて静な、氷のような声で告げた。 「言葉の暴力だけなら、百歩譲って性格の致と言い張れたかもしれない。だがな、母さん、美穂。あんたたちが本当に恐ろしいのは、言葉の暴力じゃない。弓の孤独につけ込んで、彼女の血と涙の結晶をむしり取っていた『犯罪』の証拠だ」
「犯罪……?」 父の雄が、震える声でオウム返しにした。
「そうだ」 私は胸ポケットから、伊藤弁護士に作成してもらった分い茶封筒を取りし、い音をててテーブルのに叩きつけた。 「今からあんたたちが『指導料』という名目で妻から脅し取っていた、300万円ものの方と、あの狂った『』について、親戚全員ので説してもらおうか」
封筒から、束になった預通帳のコピーと証拠類が滑りした瞬、母の顔から最の血の気が引き、まるで幽霊のようにくなって、カッと目を見いたのだった。
テーブルのに滑りた数枚の預通帳のコピー、そして気なほどの執をじさせる黒い文字でかれた『』。
部の空気は、まるで真空状態になったかのように、切の音が消えった。
30い親戚たちの線が、テーブルののに釘付けになっている。
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