"録音機が暴いた義実家" 第13話
ゆみさんが流した涙のわけ、きっちりと責任を取らせよう」
親族で最も頼りになる男が、完全に私と弓の方になってくれた。これで、料亭での反撃の準備は盤なものとなった。
そのの夜、私が自宅に帰り、ナナが寝静まったのことだ。リビングで2きりになった弓が、どこか落ち着かない様子でもじもじと指を絡ませていた。 「どうした? 弓。まだ何か、配なことがあるのか?」
私が優しく問いかけると、弓は「ごめんなさい」とさく呟き、エプロンのポケットから、つ折りにされた1枚の古いを取りした。 「これ……『たかし君には絶対に見せるな』って、『見せたらすぐにナナを取りげて追いす』ってお義母さんに言われていたものなんだけど……」
震えるで差しされたそのを受け取り、私は広げてを確認した。その瞬、私の全の血液が、文字通り氷のようにたく凍りつくのを実した。
そこには太いマジックで『』とかれており、そのには弓の直のサインと実印が、はっきりと押されていたのだ。
『、私、弓は、孤児という卑しい分でありながらに入ったことをく反省し、義母の指導に切を返しせん。 、もし私がたかしと婚することになった、親権はすべてに譲渡し、私は切の財産を請求しません。
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、その際、の名の欄に傷をつけた慰謝料として、現500万円を支払うことを約束します』
を持つ私の両が、ガタガタと激しく震えした。何という狂気だ。
母と妹は、弓からおを絞り取るだけでは満していなかった。最初から、弓の全財産をむしり取ったはイチャモンをつけて婚させ、娘のナナを奪い、さらには借を背負わせてボロ雑巾のように捨てる計画だったのだ。私が族だと信じていたたちは、血の通ったではなかった。ただの、醜い化け物だ。 「弓……こんなものまで、かされていたのか……」
私が震える声で呟くと、弓は顔を伏せ、ポロポロと涙を流した。 「怖かったの……これにサインしないと、『たかし君に弓から暴力を振るわれたって嘘の話をする』って言われて……。たかし君に見捨てられたら、私、ナナと引きされちゃうってったら……!」
私は弓をく、骨がきしむほどきつく抱きしめた。 「ごめん、ごめんな……弓。もう、丈夫だ。こんな切れ、何のもない。俺が全部終わらせてやるから」
弓の背を撫でながら、私のので、最までわずかに残っていた肉親へのが、音をてて完全に消えった。はもう、修羅になるだけだ。私はこの狂った義実たちに、度とちがれないほどの獄を見せてやると、え切ったで誓ったのだった。
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古希の祝いまで、あと3週。私たちが仕掛ける静かなる罠は、すでに彼女たちの元まで迫っていた。 『ピンポーン――』
曜の午10、穏やかな休の空気を切り裂くように、玄関のインターホンが鋭く鳴り響いた。
モニターに映っていたのは、画面の枠からびさんばかりにを乗りしている、母の浩子と妹の美穂の姿だった。その瞬、私の隣で洗濯物を畳んでいた弓の肩が、ビクッときくねがった。彼女の顔から、すっと血の気が引いていくのが分かる。 「お義母さんたち……どうして……? たかし君、今は休勤じゃ……」
弓はパニックになりかけ、震えるで自分のエプロンをきつく握りしめた。私は事の計画通り、弓には「今も仕事にる」と伝えていた。しかし実際には、休暇を消化してに残っていたのだ。母たちが弓を監しに、アポなしで突撃してくる能性を読んでのことだった。 「弓、落ち着いて。丈夫だ、俺がいる」
私は弓の震える頬を両でしっかりと包み込み、させるように微笑みかけた。 「俺が対応するから、君はナナと奥の部にいてくれ。もし『てこい』と言われても、俺がうまく言い訳をするから」
弓は怯えながらもさく頷き、今リビングでテレビを見ていたナナのを引いて寝へと向かった。
私はく呼吸をして、自分の顔に「何もらない、親いの男」
の仮面を隙なく貼り付けた。そして、玄関のドアをゆっくりとけた。
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