"消えた女性巡査" 第4話
その目には、15と変わらない悔しさとしみが宿っていた。
佐々は温泉でも精力に取材をった。古い民、旅館関係者、産物の主、タクシー運転。美咲が失踪した当をるに、できる限り話を聞いた。
だが、しい証言は得られなかった。
「やはり決定ながかりがない」
佐々は焦りをじた。これほど証拠の乏しい事件は珍しかった。
それでも彼は諦めなかった。
そこで佐々は、当の防犯カメラ映像を最の画像解析技術で再検証することを考えた。2003当には能だった微細な画像の拡や補正が、現代の技術なら能になっていた。
群馬県警の協力を得て、佐々は当の映像資料を閲覧した。画像解析の専にも依頼し、映像の細部を分析してもらった。
数週、専から連絡が入った。
「興い発見があります」
専の声は慎だったが、確かな緊張を含んでいた。
美咲が最に確認された映像に、自然な点があるという。当は気づかれなかった細部が、最技術によって浮かびがったのだ。
映像では、美咲が段の部へ向かって歩いているように見えた。その先には、当すでに廃業寸だった旅館「松荘」があった。
「松荘……?」
佐々は図を広げた。
温泉の最部からしに入った所にある造3階建ての建物。
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観客の流れからはれ、目につきにくいだった。
元の古い民に尋ねると、すぐに答えが返ってきた。
「あそこはもう10以から廃業しているよ」
松荘は、美咲が失踪する数から経営難に陥り、2000頃に廃業していた。だが、当は建物自体はまだ残され、管理が定期に入りしていたという。
佐々はこの報を警察に提供した。
群馬県警の再捜査班も、このしいがかりに注目した。
「16、なぜこの廃旅館を徹底に調べなかったのか」
吉田警部は、資料を見つめながら苛ちを覚えた。
しかし当は、防犯カメラの映像が鮮で、美咲のき先を正確に特定できなかった。廃業した建物へのち入りにも所者の許が必で、捜査の焦点かられてしまった能性があった。
20195。
群馬県警は、松荘の詳細な捜索を実施することを決定した。
16の沈黙を破る扉が、ようやくかれようとしていた。
捜索当、松荘は像以に荒れ果てていた。
造3階建ての建物は、16の歳で朽ち果て、根の部は崩れ落ちていた。壁には蔦が絡み、窓ガラスは割れ、雑が玄関先を覆っていた。かつて宿泊客を迎えていたであろう板は、文字がかすれてほとんど読めなくなっていた。
佐々は現にち、無言で建物を見げた。
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「こんな所に、美咲さんが……」
瞬、そうった。
だが16は違ったはずだった。廃業してもない頃なら、建物はまだしっかりしていたかもしれない。管理が入りしていたなら、がに入ることも自然ではなかった。
捜査班は1階から順番に調べ始めた。
ロビー、客、堂。どの部も埃と蜘蛛の巣に覆われていた。畳は腐り、壁は剥がれ、湿ったの匂いが充満していた。
「何もないな」
刑事の1がく呟いた。
2階、3階へと調査は続いた。しかし、特に変わったものは見つからなかった。吉田警部も、表に焦りをにじませ始めていた。
「やはり見当違いだったのか」
その、科学捜査研究所の技術者が建物の構造を確認しながら言った。
「はないんですか」
旅館関係者に確認すると、松荘には酒類を保管するための貯蔵庫があったことが分かった。しかし、現の建物内を見ただけでは入りが見当たらなかった。
「構造図はないのか」
古い資料を調べた結果、厨の奥にへ続く階段があることが判した。
捜査員たちは厨へ向かった。は軋み、棚は倒れ、割れた皿が埃をかぶっていた。その奥に、自然に置かれたきな棚があった。
「これをかしてみろ」
数がかりで棚をずらすと、その裏から暗い階段が現れた。
空気が変わった。
湿った気が、からじわりとがってきた。
「これは、図に隠されている」
吉田警部の声がくなった。
懐灯をに、捜査班は慎に階段をりた。
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