みかん小説
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"親友と夫を捨てた日" 第5話

もう終わりだった。

婚は成した。

慰謝料も確定した。

倫の証拠は分だった。

裁判になることもなかった。

孝志は会社に残れなかった。

に自主退職。

再就職も苦戦した。

齢と評判がを引っ張った。

聞けば。

今はさな会社で働いているらしい。

はもっと惨だった。

との婚。

額慰謝料。

ブランド品の売却。

級マンションから退

そして。

孝志との関係もくは続かなかった。

緒になれば幸せになれる。

そう信じていた

だが現実は違った。

は楽しかった。

秘密があったから。

刺激があったから。

しかし。

現実の活は別だった。

もない。

信用もない。

未来もない。

結局。

も経たずに別れた。

義母は老ホームへ入った。

孝志にも余裕がなくなった。

面倒を見るはいない。

かつて裕子を追いしたには。

もう誰もんでいない。

私は元の活へ戻った。

いや。

し違う。

自由になったのだ。

父の遺に座る。

を供える。

静かな午だった。

「お父さん」

私は微笑んだ。

「全部終わったよ」

写真のの父は昔と同じ笑顔だった。

窓のではが吹いている。

私は自分を回しにしてきてきた。

夫のため。

庭のため。

周囲のため。

だが。

これからは違う。

もしたい。

しいものもべたい。

しい趣も始めたい。

はまだ終わらない。

スマホが鳴った。

からだった。

も良き友として連絡を取りっている。

『来の温泉旅ですが』

わず笑う。

『予約取れましたよ』

私は返信した。

『楽しみにしています』

送信した

窓のを見げる。

青空だった。

つない。

は裏切られる。

信じたに傷付けられることもある。

だが。

はそこで終わらない。

誰かに捨てられても。

されても。

奪われても。

自分の価値まで失う必はない。

私はがった。

しいを歩くために。

もう振り返らない。

あの

のドアの隙から見た獄は。

私にとって終わりではなかった。

始まりだったのだ。

― 完 ―

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