みかん小説
本棚

"天井裏の黒いバッグ" 第3話

そのの午、佐藤は田を訪ねた。しかし、には誰もいなかった。同じの夜、吉が働いていたスーパーのも、連絡なしに彼女が勤しないことを審にっていた。

105

の兄であるのもとに、佐藤から話が入った。

「社が週末に京都へくと言っていたのに、から連絡が取れません。何かごじありませんか」

は驚いた。弟が京都へくという話を聞いていなかったからだ。

はすぐに弟のへ向かった。だが、やはり誰もいない。健、吉、美希の携帯話に何度かけても、すべて源が切れていた。

吉な予がした。

52歳の公務員だったは警察署へ向かい、弟3が京都旅ったまま連絡が取れないと届けた。

しかし、警察は最初、刻には受け止めなかった。

「まだ3です。成のご族ですから、もうし待ってみてはどうですか」

は納得できなかった。

弟は、族にも仕事にも責任い男だった。何の連絡もなくを閉めたままにするはずがない。

106朝。

は自らで京都へ向かった。1、主な宿泊施設を回り、弟の写真を見せた。

3頃、彼は鈴太郎のホテルに到着した。

フロントにいた子に写真を見せ、この族が先週末に泊まらなかったか尋ねた。

本は写真を見ると、瞬だけ表張らせた。

広告

だがすぐに首を横に振った。

「週末はお客様がくて、よく覚えていません」

はその反応に違を覚えた。

その、事務所から鈴太郎がてきた。が事を説すると、鈴も首を横に振った。

「そのようなご族は、うちには来ていないといます」

はそれ以追及できなかった。

しかし、胸のにすっきりしないものが残った。

107

失踪から1週が経ち、は再び警察署を訪れた。今度は警察も事態をく見て、正式に失踪届を受理した。

捜査を担当したのは、17の経験を持つ渡辺刑事だった。渡辺はすぐに京都府警へ協力を請し、田取りを追った。

だが、捜査は最初から壁にぶつかった。

2004、京都内の監カメラは今ほど備されていなかった。主交差点に数台ある程度で、画質もく、のナンバーを判別するのは難しかった。

携帯話の位置追跡技術も限られていた。3の携帯話は102の夜以、すべて源が切れていた。最に確認できた位置は京都内だったが、そのの信号は途絶えていた。

渡辺はとともに、京都の宿泊施設を再び回った。

のホテルにも正式に確認をった。

「102、田さんが宿泊した記録はありますか」

は帳簿を確認するふりをしてから、首を横に振った。

「記録にありません。

広告

おそらく、うちには来ていないのでしょう」

渡辺が監カメラの確認を求めると、鈴は困ったような顔をした。

「ホテルが古くて、録画状態が悪いんです。そのの映像は残っていないといます」

実際、カメラは数台しかなく、録画状態も良だった。

従業員への聞き込みでも、全員が同じ答えを繰り返した。

「そんな族は見ていません」

渡辺は何か腑に落ちないものをじていた。だが、証拠がなかった。

いセダンも見つからなかった。全国の警察署に両番号を通し、監カメラの記録も確認したが、103、どこにも姿は映っていなかった。

まるでは、空気のように消えてしまったかのようだった。

11になった頃、は弟の理していた。その、机の引きしの奥から借用のコピーを見つけた。

2002815付。

額は300万円。

貸主は京都の鈴太郎。

はすぐに渡辺刑事へ連絡した。

「弟が鈴という物からを借りていたようです。失踪と関係があるのではないでしょうか」

渡辺はすぐに鈴を呼びした。

は、を貸したことは認めた。

しかし、10初旬に健と会ったかと問われると、きっぱり否定した。

りません。その方が京都に来ていたこともりません」

さらに通話履歴を調べると、9末から10初めにかけて、健と鈴で何度も通話があった。

特に101の夜には、12分の通話記録が残っていた。

広告

おすすめ作品

リンクを共有

以下のリンクをコピーして友達と共有してください: