みかん小説
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"2億円の幽霊屋敷で、腹ぺこの悪霊を雇いました" 第11話

先にをしたのは

夜10、の最の灯がに消えた。庭の照はまだついている。朔は皆に茶をつぎ、誠司には、湯みの底にひびがあるからから支えろとまで言った。

誠司はまず、30分も朔を見ていた。朔は台所の脇で落の殻を割り、器にたまった分を、誰も見ていない隙に僕に押しつけた。

「まだだ。その刻になってない」と誠司が言った。

落はまだ温かかった。腹をすかせていたころは、台所で何か触っただけで、れていても聞きつけたのに。今は僕が先にべるまで待っている。目がうと、器を指した。さいのばかり選ばなくていい、きいのも残してある、という顔だ。

配の祓いが計を見た。

「刻は調べてきたんでしょう。で、さっきからあのが何かしましたか?」

「本当に襲ってからじゃ遅い」

「夜けまで待てますよ。そういたでしょう」と僕は言った。

誠司は待たなかった。箱から印をつかみ、卓の端へ伏せて押した。かすかな音だったのに、の戸がきく鳴った。朔のから落が半分落ち、青黒い痕が首を絞るように濃くなった。僕がをすよりく、朔が卓をつかんだ。

「みんな、がってろ」

のれに入る。戸がかかとをかすめるように閉じた。誠司はちがり、本性を現したから見ておけと声を張った。

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指の節をくして、まだ印を押しつけている。

僕は斗の映像をいて卓に置いた。

「は越しに触っただけで、朔はっていられなかった。今はみんな見ています。さん、先に何が起きました?」

怜のそばで、誰もを挟まなかった。怜は湯みを置いた。

「誠司が先に印を押しました。その、朔は落の殻をむいてました」

誠司がそちらを向き、わずかに力がゆるんだ。庭の灯りが2つ、同に消えた。敷居から赤いがり、の継ぎ目を伝っての濃い敷へ伸びた。をげ、昼に空けておいたの廊へ全員を通した。最の1が渡ったとき、れの内側から戸を叩く音がした。

が段まで届き、敷居の具の端が浮いていた。の赤い線が、何かをつないだまま脈打つようにいている。

「直」戸越しに朔が言った。「そこかられろ」

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