"2億円の幽霊屋敷で、腹ぺこの悪霊を雇いました" 第10話
もこうしてやったのか
朔の部で湯を2回沸かした。最初はを温めるため、次は粥を作るため。半分べたところで、誠司のそばにいた夜もこんなふうに湯と朝飯の支度をしていたのかと聞かれた。
「だいたいね。起きたらすぐむから、湯はめに沸かした」
「それで?」
「自分の部に帰る。昼までもも覚が戻らないことがあった。度、ベッド脇で寝落ちしたら、戸がきちんと閉まってなかったって、起きたときメッセージが3件来てた」
「あいつの部に、おが寝る所はなかったのか」
「子はあった」
朔は粥を置いて、ベッドの奥へずれた。枕までこちらへ押したくせに、が温まったら帰れ、寝返りがくて嫌だと言った。横になると、しばらくして朔が肩に額をつけた。窓ので枝が瓦をこする音と、自分の臓の音がする。い掛け布団の向こうから、もうつは聞こえなかった。
「何を聞いてる」
「寝たかなとって」
朔は布団を肩までげてくれた。「おも寝ろよ」
翌、賭けのの予約を全部取り消して、別のに取り直した。斗にも来られないと伝えると、昨夜、配信を切る直の映像を送ってきた。画面の端で、誠司が内ポケットからを抜いたとき、指のにがった。次の瞬、提灯が揺れ、朔が痛いと言った。
映像を保し、庭のの継ぎ目を測った。
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線は敷居から庭の真んへ寄る。両側に灯りを置き、子はよけた。両方消えたら、は僕がへ誘導する。誰も線をまたがなくて済む。
当夜は3がち会った。配の女性の祓いは、運転代のが倒れたとき、所を回って説しただった。このひと、帰ってから具を悪くした客がいたかと聞くので、受付帳と返記録を渡した。彼女は途で帰したの欄を見て、怜に、そのときもいたかと聞いた。怜はうなずいた。
午950分、誠司が布に包んだ箱を持って庭に入った。茶を並べていた朔は箱を見て、誠司にすつもりだった湯みを、ひびのあるほうに替えた。箱がく。の印の縁に、敷居の具と同じ切り欠きがあった。
敷が全か見に来たと言った男が、朔を閉じ込めた具の片割れを持ってきた。