"2億円の幽霊屋敷で、腹ぺこの悪霊を雇いました" 第4話
番、初勤
「番と番は何が違う?」
板をつけながら朔が聞いた。脚を押さえてをしげさせる。
「番はを追い返す。番は『いらっしゃいませ』って言う。あと、払ったはなるべく怖がらせすぎない」
「払ってないやつは?」
「好きにして」
最初の営業まで、ひとくかかった。名義は約束どおり移った。司法士に類を渡したあと、気事のち会いと根の修理で何もつぶれた。回りを直して通に灯りをつけるころには、貯が目に見えて減っていた。のれにはまだ漏りする部がある。予約ページには「所45分、1回6名まで」といた。入れるのは庭との廊だけで、遅くとも午10には閉める。泊まりの客は、客を直してから受けるつもりだった。
参加費は11,000円。初回の先着1だけは半額の500円にした。申し込んだのは斗(かいと)という若い男で、をくぐるより先にスマホをこちらへ向けた。ろの女性は、おととしの運転代のは本当は何を見たのかと尋ねた。
「僕もりたいところです。Wi-Fiのパスワードは壁に貼ってあります。10で閉めるので、お帰りのときはでお静かに。番もそのでがります」
「番さん、どこですか」
「ろです」
古着で買った黒い着を着て、朔が提灯を持ってっていた。女性は顔と元を順番に見て、声を落とした。
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「この、撮ってもいいんですか?」
「の名も入れてくれるなら」
さっき予約を選んだときより、うなずくのがかった。
周したあと、庭で串焼きとさな焼きおにぎりをした。配信にの斗が、おにぎりをひとかじり、残りを空き串の入れ物へ押し込みかけた。横のかりがすっと落ちた。
「それ、誰がくれた?」
何かの図だとったらしい斗が、僕を指さした。朔は空の皿を目のに置いた。
「今あいつは、それを18個握った。えないなら取るな」
斗は笑いかけて、周りのかりも消えていることに気づいた。朔の目だけがこちらを向いている。背筋を伸ばし、べかけを皿に戻し、に落ちた米粒まで拾った。
「ここまで演技なんですか」と、ろで誰かが聞いた。
「芝居なら、僕が図すれば止まるんですけどね。……朔、灯りつけて」
差ししたきのこの串を受け取ると、照が1つずつ戻った。斗がようやくおにぎりをべ、真っ先に確かめたのは配信の数字だった。聴者は何倍にも増え、コメントの半分は所を、残りは番の勤を聞いていた。
客が帰っても、朔は空き串の入れ物のにいた。おにぎりを2つ渡すと、売れ残りかと聞かれた。
「初めから朔の分」
皿を持っていった朔は、しばらくして1つ僕に持ってきた。ちょうど携帯が鳴り、次の6枠がたちまち5つ埋まった。
画面を見せようとしたところに、斗の画を添えて誠司から連絡が来た。
「のれの戸を、誰の許しでけた?」