みかん小説
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"2億円の幽霊屋敷で、腹ぺこの悪霊を雇いました" 第3話

も作る?

通りのコンビニで豚汁を2つ買って戻った。朔は縁側で勢いよくべ、底が見えたところでようやく、僕の分はりるのかと聞いた。割り箸をいて顔をげると、根のかけらが1つだけ残った容器が、こちらへし寄せてあった。

「ありがとう。気持ちだけもらうよ」

翌朝、井戸のそばにレンガが何枚か並んでいた。最の1枚をひっくり返していた朔に聞くと、侵入者を閉じ込めるための結界だという。が見えるところまでっても、たどり着けないそうだ。

「昼にお米が届くんだけど」

「じゃあのに置いていけって言っとけ」

「これからを呼ぶなら、入れて、帰してあげないと」

レンガを壁際に戻し、携帯の図を見せた。はいいが、この敷を借りたがるはいない。貯をいつぶすに、稼ぐ方法を見つける必がある。

「りないものなら奪ってくるぞ」

「りないのは現」

「じゃあ現を奪ってくる」

「それを盗っていうんだよ。今は働いて稼ぐの」

「何をすれば稼げるんだ?」

壊れた輪と、蜘蛛の巣の張った子を指さした。1、子はつやがるほどきれいになり、輪も戻った。ただ、押すとに曲がる。「ずいぶんのい輪になった」と言うと、朔は僕を横目で見てネジを締め直した。

昼までに気と回りを見てもらう配をした。

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庭の敷は洗えば使えるし、のれは昼でも奥まで見通せない。あそこから夜、提灯を持ったがてきたら、肝試しにを払うはいるかもしれない。

帳面を持って朔を探すと、桐ののでをろに隠していた。元にはちぎった葉の柄があり、の端に緑がついている。ぬぐってやろうとしたら顔をそらされた。

「桐の葉だって渋いでしょ。お腹がすいたなら言えばいいのに」

「話してたから」

「話なら待たせられるよ。葉っぱは置いて」

業者が置いていったで米をとぎ、買ったばかりの炊飯器を使った。炊けるまで朔は戸で庭を見ていたが、ふたをけるころには子が卓のそばに移していた。炊きたてのご飯にバターをひとかけ落とし、醤油をたらした。目玉焼きも2つ作り、縁がかりっと焼けたほうを朔の茶碗に載せた。昨夜、豚汁の具も自分の分は残さずべていたから、ご飯はしめによそった。

「……俺のか?」

「ほかに誰かいる?」

ひとべてうつむいた朔が、の甲で目をこすった。どうしたか聞くと、台所はほこりっぽい、と言う。さっき調理台も窓枠も拭いてくれたのは、目のの本だ。

「おいしい?」

「普通」

「じゃあは作らなくていいね」

「いらないとは言ってない」

残りの醤油を元に置いてやり、僕も箸を取った。しして朔が目玉焼きを半分、僕の茶碗に入れた。

かりっと焼けた縁をにして。

はまた帳面をいた。軒の照も窓もるが、掃除にを雇うは浮いた。茶碗を洗ってきた朔には何をするのか聞かれ、きかけの板を見せた。

「旧久世邸 夜の肝試し」

「誰が怖がらせるんだ?」

まだすすのついた顔を見て、にした。

「幽霊の番がお迎え。ほら、から仕事だよ」

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