"正月の食事会で義母に印鑑を求められ、仲居から「逃げて」のメモ" 第17話
先の声がくなった。
『それは、お義母様が役員会にも秘密裏にっていたもののようです』
私は驚いて聞き返した。
「解な資の流ですか?」
先は答えた。
『はい。しかもその額は、な補填でどうにかなるような規模ではありませんでした』
義母がどうしても部のを会社に入れたがらなかった本当の理由。
42の社員という美しい盾の裏側に隠されていた、見過ごすことのできない自然なおのき。
それがついに、酷な数字の証拠となって姿を表そうとしていた。
私は静かに目を閉じ、先が語る次々の事実を待った。
3の旬、私は百法律事務所の応接に座っていた。
テーブルには、さんが配した部の会計専チームによる報告が置かれている。
向かい側に座る先の表はかつてなく険しく、事態の異常さを物語っている。
先は報告にをいた。
「森田さん、先の話でお伝えした解な資流について、具体なと規模が見えてきました」
先は私を見た。
「結論から申しげますと、お義母様の会社が陥っている危は、単なる経営振ではありませんでした」
私は元の類から顔をげ、静かに先の言葉を待った。
先は静に語り始めた。
「確かに、建設費の騰や利昇の響を受け、お義母様の会社も収益が圧迫されていたのは事実です」
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先は言葉を区切った。
「しかし、本業の振による赤字だけでは、森田さんに7500万円もの個保証を突然求するほどの切迫した状況にはなりません」
先は報告の1つの項目を、のペン先で静かに示した。
「会社の体力を致命に奪い、の融資姿勢を完全に化させた最の原因は、本業とは全く別のところにあったのです」
私が聞き返した。
「本業とは別のところですか?」
先は々しく頷き、その事実を言葉にした。
「はい。過5という期にわたり、会社の資が特定の事業体へと継続に流していました」
私はその言葉のを理解しようと目を細めた。
「特定の事業への流とは、どういうことでしょうか?」
先は説を続けた。
「名目は様々です。しい事業のための業務委託の準備費、経営に関する相談料、取引のための払い、そして期の貸付」
先は眉をひそめた。
「1つ1つの額は、役員会の厳しい承認を必としない範囲に巧妙に抑えられていました」
私はその説を聞き、背筋にたい汗が伝うのをじた。
私が尋ねた。
「それらの名目で支払われたおは、会社に利益をもたらしたのでしょうか?」
先は酷な事実を容赦なく話した。
「部には実際に何らかの仕事が発注された形跡もありますが、半は実態のない自然な取引です」
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先はさらに続けた。
「貸付に至っては返済期限が何度も理由なく延され、実質に1円も回収されていません」
先は結論を述べた。
「お義母様は代表としての絶な権限を利用し、役員や社員の目を欺きながら、会社の血を部へ流し続けていたのです」
その事実をった瞬、私のので、あの正の料亭での来事が全く別のに塗り替えられた。
義母は「会社が危ない」「42の社員の活がかかっている」と痛そうな顔をして私に迫った。
俊もその言葉を完全に信じ込み、「社員を見捨てるのか」と私を責めてた。
しかし、会社を危うくし、社員の活を危険に晒していた本当の犯は、の誰でもない義母自だったのだ。
が自然な資の流れに気づき、融資の継続に厳しい条件を突きつけてきたのだろう。
自分の正が役員や社員たちにられれば、社としての絶対な権力も、族のでの世体も全て失ってしまう。
それを防ぐために、私の所する建物を担保にしてを黙らせ、自分の失敗を隠すためのを稼ごうとしたのだ。
私の声は、りよりもい恐怖でわずかに震えていた。
「先、もし私があの、別で類に署名して建物を差ししていたら、どうなっていたのでしょうか?」
先は私をまっすぐに見つめ返し、はっきりとした調で答えた。