"無職と笑う夫が盗んだ、私のデザイン" 第18話
そのの午、私は代々原のしく構えたアトリエに戻った。 向きのきな窓から、柔らかなの陽射しが部いっぱいにり注いでいる。
いリネンのカーテンが、よいに揺れていた。 デスクのには、最の液晶タブレットと、美しく頓された見本帳。 あの狭い賃貸マンションの片隅で、誰かの嫌を伺いながら作業していた々は、もうい過ののようだった。
作業机の片隅に、今朝届いたばかりのさな箱があった。 指先で蓋をける。
磁のような質なに、活版印刷でく刻印された、しい名刺。
佐藤美穂 ブランドデザイナー
指先で、文字の凹凸をそっと撫でる。
かつて私は、夫に認めてほしかった。 「おはすごい」「頑張っているな」と、夫のから言ってもらいたくて、必に事をこなし、必に笑顔を作っていた。
けれど、今は痛いほど分かる。
私の仕事の価値も、私のの尊厳も、誰かの承認を得て初めてするような、頼りないものじゃない。
私が注いできた。 私が削ってきた神経。 私が誇りを持って積みげてきた技術のすべてが、私自の元を、何よりも確かに支えている。
窓をけると、京のを渡るが、私の頬を優しく撫でていった。
私はしい名刺を枚、デスクの真んに置いた。 そして、澄み切ったで、次のしい画面へと向かってペンを握り直した。