"作業着の夫を笑った同級生と、80万円の偽鑑定書" 第15話
あので、美恵子から渡された類を無理にでも受け取っておいてよかった。
だが、話を切ったも、私はしばらく子からくことができなかった。
あの、私が印の違に気づくのがもうしだけ遅れていたら。
ふみ子や代たちも、全く同じ被害に遭い、切なおを失っていたのだ。
その、別の捜査員からの連絡で、美恵子と販売業者が逮捕され、起訴されたとらされた。
裁判でも2の責任がはっきりと認められ、罪判決が言い渡されたと聞いた。
美恵子は、過の購入者たちから額の返を求められた。
紹介料で維持していた彼女の華やかな暮らしは完全に崩れった。
彼女がいつも自していた価なバッグや宝飾品も、全て放したとの噂で聞いた。
美恵子は同窓会の世話役からも当然された。
そして、今の連絡網から自分の名を完全に消して欲しいと、自ら申したという。
それからさらに、私のスマートフォンに代から話がかかってきた。
代の声は、以のようなどこか見すような響きを完全に失っていた。
「私、恵を信用していたんじゃなかった」
私は代の唐突な言葉にし驚き、静かに聞き返した。
「どういうこと?」
代は話の向こうでしをすすり、正直な気持ちを吐し始めた。
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「裕福に見える美恵子のそばにいれば、私まで派に見えるとっていただけなの」
私は何も言わず、代の言葉にただを傾けた。
「だから、あなたを緒に笑ったの。志さんがあんなに切な仕事をしている方だとはらなかったわ」
私は代のその言葉を聞いて、すぐには返事をすることができなかった。
志の仕事が何であっても、を馬鹿にしていい理由には決してならないからだ。
代はし声を震わせながら、私に懇願してきた。
「恵、今度はみんなで謝らせて欲しいの」
私は話でし考えた、1度だけ彼女たちに会うことに決めた。
それは、彼女たちを許すためでも、過の言葉を責めるためでもない。
あの起きた来事を、曖昧なまま終わらせないためだった。
1週、私はホテルくにある静かな喫茶にを運んだ。
テーブルを囲み、私は代たち5と真っ直ぐに向きった。
全員が席についた、最初にをいたのは代だった。
代は両をテーブルのでね、くをげた。
「恵、本当にごめんなさい」
代は私の顔を真っ直ぐに見つめ、声を震わせた。
「ご主のことも、あなたの暮らしのことも何もらないのに笑ってしまった」
代に続き、の同級たちもこわばった表で、1ずつ私に向かってをげた。
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ふみ子はハンカチを握り締め、涙ぐみながら言った。
「私もごめんなさい。美恵子に嫌われたくなくて、調子をわせたの」
別の同級も、自分の過の発言を悔いるように言った。
「ご主が体を壊したら収入がなくなるなんて。何もらないのに言ってしまった」
彼女は両で顔を覆い、言葉を絞りした。
「あのの夜、何度もいして眠れなかったわ」
代は再び顔をげ、自分の責任をにした。
「私が最初に煽ったの。みんなだけの責任じゃないわ」
私は彼女たちの様子をじっと見つめ、静かにをいた。
「誰が最初だったかを決めても、起こったことは変わらないわ」
代は私の言葉にく頷き、真剣な目を向けた。
「ええ、だからこそ自分の言葉として謝りたかったの」
代はし姿勢を正し、言葉を継いだ。
「志さんにも、きちんと礼を言いたいわ。文化財を守る責任者なんて、本当に派な方ね」
私は代の言葉を遮り、彼女の名を静かに呼んだ。
「代」
代は驚いて私の顔を見つめた。
「何?」
私は代の目から線を逸らさず、はっきりと告げた。
「志の仕事が、あなたの像通りの町だったとしても、笑っていい理由にはならなかったはずよ」
代は私の言葉にハッとして、く俯いた。
代は膝ので両をく握り締め、さな声で呟いた。
「そうね。私、また肩きでを見ていた」
ふみ子が、震える声で私の名を呼んだ。
「恵……」
私はふみ子の方へゆっくりと顔を向けた。
「私、助けてもらえなくても仕方がなかったのに」