"三人だけの家族写真と、消された私" 第11話
「あ、ああ……分かった。それは、そうしよう」 「それから、もうつ。これが番事なことよ」
私は夫の線を逃がさないよう、まっすぐに見据えた。
「お義母さんがアポなしでがに来ることは、今限りで切やめてもらうわ。鍵も返してもらう。伝いが必なときは、私たちからお願いする。お義母さんの都で勝に入り込んで、私の活や育児を仕切ることは、輪際認めない」 「彩、それは……いくらなんでも厳しすぎないか? 母さん、悪気があってやってたわけじゃ……」 「まだそんなことを言うの?」
私のい声に、拓也は喉を詰まらせた。
「お義母さんが悪気なくやったことなら、私は自分の居所を奪われてもしなきゃいけないの? あなたはさっき、私の問いに答えられなかったわよね。結がきくなったとき、どうして母親が族写真から消されていたのか、あなたには説できないはずよ。自分の母親の嫌を取るために、娘の母親を犠牲にするような活を、私はこれ以分秒たりとも続ける気はないわ」
拓也は息を呑み、額にを当ててくうなだれた。
「……じゃあ、俺はどうすればいいんだよ。母さんにどう言えばいいんだ」 「あなたが自分ので伝えるのよ。『母さん』じゃなくて、自分の志としてね」
私はテーブルのにスマートフォンを置いた。
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「まず、野写真館に話して、キャンセルの続きをしてちょうだい。それから、枝叔母様をはじめ、親戚にお義母さんが吹き込んだ嘘を、あなた自の言葉で訂正して」 「親戚に……? 俺が?」 「当たりでしょう。あなたが黙って母さんの言いなりになっていたせいで、私は親戚から『育児放棄のノイローゼ嫁』だとわれているのよ。それを正すのは、夫であり父親であるあなたの責任よ。『彩は毎ちゃんと育児をしている。母さんの話は誇張だ』って、全員に伝えて。それができないなら――」
私は呼吸置き、静かに言葉を続けた。
「私は結を連れて、実へ帰ります。これ以、あなたと緒に親の顔を伺いながら子育てをするが見せないから」
拓也の顔が、今度こそ完全に恐怖に染まった。 婚や別居という現実な選択肢を私が本気で突きつけているのだと、ようやく理解したのだ。
「待ってくれ……分かった。やるよ。俺が全部やるから」
拓也は震えるで自分のスマートフォンを取りし、まず野写真館の番号をプッシュした。 スピーカーから呼びし音が鳴り、野さんがると、拓也は消え入りそうな声から始めて、次第に必さを帯びた調で事を説した。 義母が申し込んだアルバムの制作を止すること。 契約者である義母へ返の続きをお願いしたいこと。
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撮にかかった基本料やデータ料、キャンセルにかかる費用は、夫である自分が全額負担して振り込むこと。
野さんはビジネスライクに、しかしどこか堵したような声で「承いたしました。ご主様からの正式なお申しとして承ります」と受けてくれた。
話を切ったあと、拓也は額の汗を拭い、今度は枝叔母さんの番号を押した。 叔母がると、拓也は私が見守るで、言葉をつひとつ絞りすように話し始めた。
「……枝叔母さん、拓也です。さっき彩から話があったって聞いて。……うん。いや、叔母さん、母さんが言っていたことは事実じゃないんだ。彩は産すぐで体がつらい、毎懸命結の面倒を見てるよ。母さんが伝いに来てくれたのは謝してるけど、彩が育児放棄してるとか、精神に定だとか、そういう話は全部母さんのげさない込みなんだ。俺からも母さんには注するから、の親戚のたちにも、変な誤解を広めないでほしいんだ」
話の向こうから、叔母の驚きと、気まずそうな相槌が漏れ聞こえていた。 叔母に続いて、拓也は父方の本の伯父や、従兄弟たちのグループ連絡にも、自らの非と母親のき過ぎた干渉についてメッセージを送り、誤解を解くための連絡を続けた。
連絡を終える頃には、以のが過ぎていた。
拓也の肩は目に見えて落ち窪み、疲弊しきっていたが、その表にはこれまでにない、現実を受け止めたのさがあった。