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"三人だけの家族写真と、消された私" 第8話

昼に写真館で伝票を見たとき、彼は確かに驚いて見せた。だが、彼が驚いていたのは「母親の名を載せない」という直接な文言に対してだけであり、私が最初から写真のメインから排除されていたこと自体は、とっくに承のだったのだ。

「どうして黙っていたの?」 「彩、違うんだ! あれは……!」

拓也は両をにして、必に弁解を始めた。

「母さんが、どうしてもあの構成で作りたいって言うから……! 俺だって最初は、彩も表に入ったほうがいいんじゃないかって言ったんだよ! でも母さんが……『彩さんは産でやつれてるし、写真に写りたくないでしょう。気を利かせてあげたのよ。彩さんだって絶対に気にしないわ』って、く言うから……」 「それで、あなたはなんて答えたの?」

私の追及に、拓也は喉を詰まらせ、線をへと落とした。

「……『母さんの好きにしていいよ』って……言った」

蚊の鳴くような、けない声だった。

「私の体調を気遣うふりをして、私を排除しようとしている母親の企みに気づきながら、あなたは私に言の相談もなく、『好きにしていい』って許をしたのね」 「揉めたくなかったんだよ!」

拓也は顔をげ、まるで自分が被害者であるかのように叫んだ。

「写真枚のことで母さんと揉めたら、また何も嫌になられて面倒なことになるだろ!? おだって産で疲れてるのに、母さんとギクシャクしたら余計にストレスが溜まるとったんだ! 俺はおを守るつもりで……母さんの嫌を取って、丸く収めようとしただけなんだよ!」

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その言葉を聞いた瞬、私ので何かが完全に砕け散った。

「私を守るため?」

乾いた声が、唇からこぼれ落ちた。

「あなたは私を守るために沈黙したんじゃない。自分が母親と対して、嫌ないをしたくなかったから、私を差ししたのよ。お義母さんの嫌という贄に、私のを差ししたの」 「彩、言い過ぎだろ……!」 「言い過ぎなものですか! あなたがそので『彩も結の母親なんだから、表に入らないのはおかしい』って言言ってくれれば、こんなことにはならなかった! お義母さんが私を消そうとしたこと以に、あなたが波をてないために私を消すことに加担していた事実のほうが、何百倍も残酷だわ!」

拓也は反論できず、ただ息を荒らげてち尽くしていた。

私はちがり、寝のドアへと向かった。 これ以、この男と同じ空気を吸っていることすら苦痛だった。

「彩……待ってくれよ」 「寄らないで。今夜は結と寝るから、あなたはずっとそこで、自分の保のことだけ考えていればいいわ」

寝に入り、鍵をかけた。 暗の、ベビーベッドの柵を握りしめると、涙がとめどなく溢れてきた。 産のり切った体で、必に娘を守ろうとしていた私が、番頼りにすべき夫によって裏切られていた。 その痛みが、たい夜の空気ので、私の胸をく切り裂いていた。

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翌の午、最悪の形で事態はさらにきした。

インターホンが、りを込めたような乱暴なリズムで連打されたのだ。 結がびくっと体を震わせ、泣きしそうになるのを抱きげながら、私はモニターを確認した。 画面には、般若のような形相でカメラを睨みつける義母の姿が映っていた。

ため息を押し殺し、私は玄関のドアをけた。 チェーンをかけたままで応対しようとしたが、義母はいた隙に自分の靴を引にねじ込んできた。

「けなさいよ! 彩さん、どういうつもりなの!」

所に響き渡るような声だった。 私は結を片でしっかりと抱き直しながら、やむを得ずチェーンをした。 義母はドカドカとリビングにがり込み、履いていたパンプスを脱ぎ散らかして、央のダイニングテーブルのに仁王ちした。

「野写真館から連絡があったわよ! アルバムの制作を完全に止めただって!? あんた、私に恥をかかせるのもいい加減にしなさい!」

義母の肩は激しくし、にした級ブランドのバッグが刻みに揺れていた。

「お義母さん、声をすのはやめてください。結が怯えています」 「結、結って、あんたの子供じゃないのよ! 私の孫なの! なんで私が良かれとって段取りしてあげたお祝いを、あんたので台無しにされなきゃいけないのよ!」

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