"母を泥棒と追い出した兄に届いた妻の浮気写真" 第1話
私は元のスマートフォンを見つめた。
画面には、兄からの予期せぬメッセージがっている。
「な報告がある」
私は首を傾げ、素くメッセージを入力した。
「あれ、お兄ちゃんどうしたの?」
画面の向こうで、すぐに既読の文字がついた。
「ああ、実はな、母さんがやらかした」
私は目を丸くし、画面に顔をづけた。
「やらかした? 何を?」
兄からの返信は、信じられない内容だった。
「俺の嫁のルミのを盗んだんだ」
私は息をのみ、戸惑いながらキーボードを叩いた。
「え、嘘。お姉さんとお母さんの嫁姑関係があまりうまくいっていないのはなんとなく気づいていたけど、お母さんはさすがにそんなことするようなじゃないでしょ」
私はしを置き、さらに言葉を続けた。
「何かの違いじゃない?」
画面の吹きしがすぐに現れた。
「俺もそういたかったけどな。でも実際にルミの座からがなくなっているんだ。さらに俺たち夫婦の共同貯のも徐々に減っていることが分かってな」
私は眉をひそめ、画面の文字を追った。
「何よりルミが泣いて俺に母さんの盗み癖を訴えてきたんだ。俺は夫として妻のことを守ってやらなきゃいけない」
私はため息をつき、静さを保ちながら返信した。
「あのさ、お姉さんの言っていることが全てじゃない気がするんだけど」
広告
兄からの返信は淡だった。
「うん」
私は焦燥を覚えながら尋ねた。
「お母さんの言い分は聞いた?」
兄の返信は、私の予を超えるものだった。
「棒の言い分なんか聞いてどうするんだ?」
私はわず声を漏らした。
「え?」
画面には、兄のりが文字になって表れていた。
「嫁のを盗んだ母親なんて息子としてけないよ」
私は苛ちをじながら指をかした。
「それ、お姉さんの言い分しか聞いていないってことじゃないの?」
兄の言葉は頑なだった。
「だから棒の言い分だぞ。いくら母親でも盗みを働いたの言うことなんか信用できないだろう」
私はを抱えそうになりながら、い調子で打ち込んだ。
「そうじゃなくてさ、お母さんの話を切聞かずにお取ったと方に決めつけてかかっていないかって聞いているの」
兄は苛った様子で返してきた。
「おい、かんな、おちょっとおかしいぞ」
私は険しい顔で画面を見つめ続けた。
「俺はさっきから棒の言うことなんか信用できないと言ってるだろ」
私は核を突く質問を投げかけた。
「その盗まれたおはてきたわけ?」
兄からの返答は推測に過ぎなかった。
「とっくに使われたと考えるのが妥当だろ。やっぱり母さんが犯だろう。これは」
私は呆れ果て、く反論した。
「だからそれが決めつけじゃないかって。
広告
このLINEちゃんと読んでる?」
兄の言葉は酷さを増した。
「犯罪者の方をする気ならおが母さんを引き取れ」
私は目を疑い、画面を度見した。
「え? 引き取れって」
兄は平然と言い放った。
「さっき母さんをから追いした」
私は言葉を失い、画面を見つめ続けた。
「必最限の荷物だけ持たせてていってもらった。こっちに残したものは全部売るなりなんなりして母さんが取ったの返分ということで打ちにしてやる。警察に突きさなかっただけマシだとえよ」
私はりでが震えるのをじながら打ち込んだ。
「お兄ちゃんこそもっとよく調べた方がいいよ」
兄はく返してきた。
「はあ」
私は兄の盲目さを指摘した。
「自分のお嫁さんを守りたいっていう気概はしたものだとうけど、今のそれはらかに事なことを見誤って違った方向に発揮されているから」
兄は反発した。
「なんだと?」
私は論理な疑問をぶつけた。
「そもそもだけどおに困るどころか余裕であり余っているお母さんがこんなリスキーなことにを染めるとうの?」
兄は戸惑ったように返した。
「え?」
私は改めて忠告した。
「だからお母さんの言い分を聞けって言ってるんだけど」
兄は聞くを持たなかった。
「いや、でも、とにかくもういいわ」
私はくため息をつき、見限るように返信した。
「今のお兄ちゃん、正確な判断ができなくて全然使い物になんないわな」
私は決を込めて画面をタップした。