"介護を奪われた私へ「お母さん、やっと会えた」" 第13話
由美が病院に張り付いてるから俺はかなくて済んでるよ。助かるよ』 『く遺産入らないかな。あの売ったらいくらになる?』 『だけで4000万にはなるってさ。由美にはしだけ渡して追いせばいい。俺が男だから全部俺のものになる』
送信は、義父が集治療に入っていた、まさにそのの夜でした。
正男叔父さんの顔から、急速に血の気が引いていきました。 鏡をし、震えるでそのを握りしめた叔父さんは、信じられないものを見るような目で夫を睨みつけました。
「……浩司。お、これは……本当なのか」
「ち、違うんです叔父さん! それは冗談で……あいつが勝に話をわせてきただけで……!」
「兄貴が苦しんでいる最に、と遺産の皮算用をしていたのか!?」 正男叔父さんの声が、のように落ちました。 「おというやつは……! 実の父親のを待ち侘びて、尽くしてくれた嫁を追いして、そんな義理なでしい活を始めようとしていたのか!」
「お、叔父さん、聞いてくれ! 俺は男なんだ! 親父の跡を継ぐのは俺しかいないんだよ!」
「黙れ!」 正男叔父さんはちがり、机のの類を夫の元に投げ捨てました。 「恥をれ! 親戚同を騙し、恩を蹴にし、父親の骸もめやらぬうちに倫相を連れ込むような男に、佐藤の板を背負う資格など爪の先ほどもない!」
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親戚同から、酷な侮蔑の線が斉に夫へと注がれました。 昨まで夫が誇らしげに振りかざしていた「男」というっぺらい盾は、客観な事実と証拠のに、跡形もなく々に砕け散っていました。
そのでした。 夫のズボンのポケットで、スマートフォンの着信音がけたたましく鳴り響きました。
夫は青ざめた顔で画面を見ました。 『美』の文字が表示されていました。 夫が震える指で通話ボタンを押し、に当てた瞬、スピーカーから漏れた切り声が、静まり返ったに響き渡りました。
『浩司さん! 荷物全部まとめてていくからね!』
「み、美……!? 何を言ってるんだ……!」
『産から連絡があったわよ! 妹さんが同してないから売却の続きは完全にになったって! それどころか、奥さんの弁護士から内容証郵便が届いたのよ! 貞為の慰謝料百万払えって! どういうことよ! おが入るどころか借じゃないの!』
「美、待ってくれ! 今、親戚と話しって……!」
『親戚が何よ! あんたの実、ただのゴミ敷じゃない! 赤ちゃんの夜泣きで鳴るし、オムツも替えないし、もない! あんたの男気取りに騙された私がバカだったわ! 私、実に帰るから! 蓮の養育費、毎きっちり請求するから覚悟しなさいよ!』
ブツン、と無質な切断音が響きました。
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夫の腕から力が抜け、スマートフォンが畳のに転がりました。
「……全部、なくなった……」 夫はそのに膝から崩れ落ちました。 仕ての良いスーツの膝がに擦れ、肩を激しく震わせながら、虚ろな目で宙を見つめていました。
も、跡継ぎだと自していた赤ん坊も、千万円のも、親戚からの信望も。 嘘と見栄だけで塗り固めていた男のは、わずか数分で完全に崩壊しました。
私はちがり、崩れ落ちた夫を見ろしました。 胸のにあったのは、勝利の揚ではありませんでした。 ただ、というい歳を、このれで勝な男のために費やしてしまったことへの、静かな弔いのだけでした。
「浩司さん」 私の声は、驚くほど澄んでいました。 「婚届は、弁護士を通じて正式に提します。財産分与と慰謝料、そしてお義父さんの介護に対する寄与分の清算については、法廷のですべて決定しましょう。もう、度と私に連絡しないでください」
夫は顔をげることすらできませんでした。 ただ畳に爪をて、掠れた声で「由美……頼む、見捨てないでくれ……」と呟くだけでした。 私は度も振り返らず、正男叔父さんと親戚同に々と礼し、をにしました。
それからの夕暮れ。
私がウィークリーマンションの部で、しく見つけたアパートの賃貸契約を確認していたのことでした。
ドアをノックする、控えめな音が響きました。