"夫の賞与を全額カットした私に残された離婚届" 第13話
びっしりとかれた英文が、蛍ペンでぐちゃぐちゃにマークされている。
私は相側から送られてきたメールを、きなスクリーンに映しした。
「7つのコアアーキテクチャの欠陥。それぞれの項目のろには詳細な技術パラメーターと対比データが添付されている」
私にはその数式やモデルは理解できない。
融を学んだのであって、コンピューターサイエンスではないから。
しかし最のの赤い太文字は理解できる。
「3営業以内に修正案を提すること。さもなくば提携を解除する」
私は森田を見た。
「見を聞かせて。どう考えているの?」
森田は鏡を押しげ、ひどい顔をしていた。
まるで3寝ていないかのように。
「社、相が指摘している問題は全て底流のアーキテクチャに関するものです」
彼はため息をついた。
「このプロジェクトのコアアルゴリズムは、修主任が1できました。彼は非定型な並列処理アーキテクチャを用いていて、にあるオープンソースの方式とは全く違うんです」
森田は言葉を選ぶようにしを置いた。
「僕たちもこの3、彼が残したドキュメントを見ましたが、正直言って……よく分かりません」
隣に座っていた髪交じりのベテランエンジニアが言葉を継いだ。
「社、私たちがやりたくないわけではありません。
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ただ、修主任のコードのき方が特殊すぎるんです」
彼は首を振った。
「コメントが極端になく、変数名も全て独自の省略型です。私たちが引き継ぐのは、翻訳のない国語の説を読むようなものです。しかも相が指摘しているこの問題は、コアアーキテクチャを修正するとなれば基礎となる論理を根底から覆してやり直さなければなりません」
彼は断言した。
「3では能です。絶対に無理です」
もう1が同調した。
「最でも2ヶはかかります。しかも修主任本がやらなければ」
会議は静まり返った。
8はうつむき、誰も私を見ようとしない。
私はプロジェクターのスクリーンのにっていた。
画面のアルファベットが私の目ので揺れき、私を嘲笑うアリの群れのように見えた。
私は軽く自分でもらないの声のように聞こえる声で言った。
「つまり、彼がいなければこのプロジェクトは終わり。そういうことね」
誰も答えない。
沈黙こそが最も雄弁な回答だった。
私は頷いた。
「分かった」
私は皆を見回して尋ねた。
「じゃあ教えて。修は今どこにいるの?」
8は顔を見わせた。
森田が首を振った。
「社、僕たちも本当にらないんです。彼がる、どこにくか誰にも言いませんでした」
私は目を閉じ、呼吸をしてから再び目をけた。
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「解散」
私は振り返って会議をた。
ノートPCを脇に抱え、廊を歩く。
ハイヒールの音がコツ、コツと響く。
社に戻るとドアを閉め、ブラインドをろした。
そしてドアの裏にしゃがみ込み、膝に顔を埋めた。
泣かなかった。
ただしゃがみ込んでいた。
が痺れるほどく、窓のがるい昼から暗くなるまで。
私はあることを考えていた。
この3ヶ、修は毎朝ビジネスバッグを持ってをた、体どこへっていたのだろうか。
会社には来ていない。
なら、どこへ。
彼は毎6ぴったりに帰宅して夕を作っていた。
ということは、には決まったき先があったはずだ。
彼は、私がまだ会社にっているとい込むように偽装していた。
なぜ。
私に気づかれないように、疑われないように、静かに邪魔されることなく、彼自の「る準備」を完させるために。
でもこの3ヶ、彼は体何に忙殺されていたのだろうか。
分からない。
何も分からない。
彼が携帯の番号を変えたことすららなかった私が、これ以何をり得るというのだろう。
すっかりが暮れた。
気をつけていない社は暗く、PCのモニターのスタンバイランプだけが点滅している。
スマホがった。
川圭だ。
『はるか丈夫?会社で何か問題があったって聞いたけど』
私はその文字をしばらく見つめ、文字だけ返した。
『うん』
すぐに返信が来た。
『今からそっちにくよ。君が1で会社にいるのは配だ』