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"都合のいい下請けの妹" 第7話

親戚から鳴り止まない非難の話

『奈津子! お、体どういうつもりだ!』

曜の昼、スマートフォンから鼓膜を破らんばかりの声が響いた。

群馬にむ父の弟、茂叔父さんからだった。

「……茂叔父さん? 急に何ですか」

『何ですか、じゃない! 今、の典返しが届いたんだがな、熨斗の名が違っとるに、品物が頼んでいたカタログギフトと全然違うじゃないか!』

叔父のりは凄まじかった。

『それだけじゃない! 来の盆の案内状がまだ届かんから誠に話したら、あいつは何と言ったとう? 「奈津子が実の寺の連絡先も親戚の名簿も全部隠して逃げたから、配が何もまない」と言い訳しおったぞ!』

臓の奥が、え切った油を流し込まれたようにくなった。

(……隠して逃げただと?)

私は先週、すべての連絡先と続きの順を、速達のレターパックで誠に送ったはずだ。

寺の職の携帯番号も、例の盆の仕しのパンフレットも、すべて同封した。

兄はその分い引きをきもせず、親戚から際の悪さを責められるや否や、すべてのを私に擦り付けたのだ。

「叔父さん、違います。私は先週、すべての資料を兄さんに郵送しました。配達完の控えも元にあります」

『嘘を吐くな! 誠が泣きそうな声で話してきたんだぞ! 「妹が父親のをきっかけに豹変して、美羽の面倒も放棄して嫌がらせをしてくる」

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とな! お、嫁にたでありながら、実の男を困らせて何が楽しいんだ!』

親戚の寄りたちにとって、昔ながらの「男神話」は絶対だった。

実を守る誠はな被害者で、文句を言って協力しない妹は「恩らずの悪女」。

、私が仕事をやりくりして父の子を押し続けてきた事実など、彼らにとっては最初からしないも同然だった。

『おが今すぐ実にって、寺の配と親戚への詫び状をき直せ! 親父の恥をこれ以晒すんじゃない!』

鳴り散らす叔父の声を聴きながら、私は徹な付きで通話録音のボタンを押した。

「叔父さん」

私の声があまりに平坦だったからか、叔父の声が瞬止まった。

「私はヶの朝、誠兄さんから実の鍵を没収されました。『嫁にた部者はもう実に来るな、俺がすべて管理する』と言われて、族の連絡網からもされました」

『それは……の筋を通すためのけじめだろうが!』

「ええ、その通りです。ですから私は、実のであることを辞めました。今、実のと建物を単独で相続し、祭祀承継者として届をしているのは誠兄さんです。法の配も、典返しも、すべて『施主』である兄さんの法義務です」

『屁理屈を言うな!』

「これ以、私に嫌がらせの話をかけてくるなら、弁護士を通じて親族の迷惑為として通告します。

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法の件は、すべて実の主である誠兄さんに言ってください」

私は通話を切り、着信拒否のリストに叔父の番号を入れた。

だが、スマートフォンは休むもなく震え続けた。

野の叔母、所にむ父の従兄弟、果ては実に入りしていた酒の主まで。

誠がどこまで嘘を撒き散らしたのか、画面には次々と見覚えのある名が点滅した。

私はすべての着信音をミュートにし、親族のグループ連絡網をすべて退会した。

の震えは止まっていた。

しみは、滴も湧いてこなかった。

(これが、私が必に守ろうとしていた「族」の正体か)

私はちがり、押し入れの奥をけた。

父がくなった直、兄から「邪魔だから持ってけ」と押し付けられた、数箱の段ボール箱。

には、私が実から引き取った父の古い物の類や、診察券の束が入っていた。

もう、父の気配を残しておくのも苦痛だった。

すべてゴミ袋に詰めて、私の部からもあのの痕跡を消してしまおう。

そうって、番底にあったい段ボール箱を引っ張りしただった。

ガサリと音をてて、箱の隙から冊の古い革表のノートがに落ちた。

父が何も使っていた、システム帳のリフィルホルダーだった。

拾いげようとした私の指先に、ノートの背表の隙から滑り落ちた、枚の片が触れた。

つ折りにされた、ひどく黄ばんだ。

それは、の付が入った、民病院の処方箋の裏だった。

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