"消えた夫と十二時十分の弁当" 第7話
目のスマートロッカー
曜の午分。
私はの厨を吉田さんに託し、紺のなカーディガンを羽織ってへた。
「、本当にでくの? 警察のに緒にいてもらったほうが……」
配そうにエプロンの端を握る吉田さんに、私は静かに首を振った。
「いいえ。警察を連れてったら、あのおは度と姿を見せなくなります。夫婦の話ですから、私ができます」
の終わりの差しは肌を焦がすようにく、アスファルトから気がちっていた。
からで歩くこと分。
オフィスの角にそびえつ、ガラス張りの〇〇スクエアビルが見えてきた。
階のエントランスは吹き抜けになっており、涼しいのが吹き抜けている。
入りの脇、エレベーターホールのに、にる最式のスマートロッカーが然と並んでいた。配達員が液晶パネルを操作して荷物を預け、受取が専用のQRコードをかざして取りす仕組みだ。
元のスマートフォンを見る。
分。
の端末で、すでに注文は自受付されているはずだった。
今の配達は、事に吉田さんにお願いしてあった。
『注文が入ったら、空の弁当箱にりだけ入れて、配達員の子にロッカーへ届けさせて』と。
夫が本当にこのロッカーに現れるのか、確かめるための罠だった。
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分。
うちのの配達バイクがビルのに止まるのが、ガラス越しに見えた。
アルバイトの男の子が保温バッグを抱えてエントランスに入ってくると、ロッカーの画面を操作し、段の扉に荷物を納めてちった。
ロッカーのランプが、青から『受取待ち』を示す黄に変わる。
私はエントランスの太い円柱のにを隠し、呼吸を殺して待った。
喉が渇き、臓がの奥で鐘を打っていた。
分。
昼休みの斉チャイムが鳴ったのか、ビルのから首に社員証をぶらげたサラリーマンたちが勢吐きされてきた。
の波が途切れるのを待つように、自ドアの、の植え込みのから、の男がゆっくりと歩いてきた。
その姿を捉えた瞬、私の息が止まった。
修司だった。
仕ての良いスーツではなく、くたびれた濃紺のナイロンジャケットを着ていた。は黒のチノパンに、履き古したスニーカー。
髪は伸び放題で、顎の周りには無精髭がく混じっていた。
肩には、奈央が昔使っていた古いリュックサックを背負っている。
見ないうちに、頬の肉が削げ、首筋の骨が浮きていた。
修司は周囲を警戒するように度見回してから、にロッカーへづいた。
ポケットから取りしたスマートフォンの画面を、リーダーにかざす。
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ピピッ、と子音が鳴り、番のロッカーの扉がねがった。
修司がを伸ばし、袋を取りそうとした、その。
「修司」
柱のから踏みし、私は彼の背に声をかけた。
修司の背が、まるで流を流されたかのように直した。
肩がねがり、彼のから袋が滑り落ちて、タイルのに鈍い音をてて転がった。
ゆっくりと、彼が振り返る。
その目は怯えと驚愕に見かれ、血の気が気に引いて真っになっていた。
「……み、わ……?」
ぶりに聞いた夫の声は、信じられないほど掠れていた。
駆け寄って泣きつきたい衝と、その頬をいきり張り倒したい衝が、胸ので激しく衝突した。
修司は謝罪の言葉をにするどころか、ずさりするように半歩、を引いた。
「なんで……お、ここに……」
それが、族を獄に突き落とした男の、第声だった。