"「貧乏神」と追い出された私、実家に帰ったら元夫一家が慌て始めました" 第14話
警察官が錠を取りし、カチャリとの首にたい属を嵌めた。 「現犯で逮捕します。署まで来てもらいましょう」
「いやだ! して! 蓮、なんとかしなさいよ! あんたがを売ってにするって言ったんじゃないの!」 「うるせえババア! おがついてくるから捕まったんだよ!」
パトカーの部座席に押し込まれる瞬まで、醜く罵りい、責任を擦り付けう母と息子。 赤灯のがざかり、サイレンの音が夜のに吸い込まれていくのを、智美は族と共に静かに見送った。
、は建造物侵入および窃盗未遂の容疑で起訴され、執猶予なしの実刑判決を受けることとなった。 自らの傲と欲がみした当然の報い。 彼らが再び塀ののを踏む頃には、失ったもののきさに、ただ涙を流すことしかできないだろう。
事件から半の、穏やかなの休。
佐々の亜の居のリビングには、らかな陽がたっぷりとり注いでいた。 吹き抜けのい井、壁面の型スクリーンには、観農園ののイチゴ狩りのプロモーション映像が流れている。
「智美〜、お弁当できたわよ!」 キッチンから、母・静のるい声が響いた。 箱には、実の畑で採れたばかりの瑞々しいキャベツのコールスロー、甘い玉ねぎをたっぷり使ったメンチカツ、そして鮮やかな卵焼きがぎっしりと詰められている。
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「ありがとう、お母さん! お父さん、おじいちゃん、準備できた?」
玄関から、子をかぶった父と祖父が笑顔で現れた。 「おう、準備万端じゃ。今は智美の運転じゃな?」
「うん! 任せて!」
玄関をると、ガレージのスーパーカーたちには目もくれず、庭の片隅にめられた台の黄い軽自――ダイハツ・タフトのドアをけた。
「おじいちゃん、スーパーカーじゃなくていいの?」 智美が笑いかけると、祖父は作務の裾を払って助席に乗り込み、豪に笑った。 「カッカッカ! あんな腰の痛くなる、たまの気らしで分じゃわい! 族みんなでかけるなら、このが番落ち着くわ」
父と母が部座席に乗り込み、智美がエンジンをかける。 が乗るとし窮屈で、肩が触れう距。 だが、その温もりこそが、智美にとって何物にも代えがたい宝物だった。
(本当の豊かさって、豪邸のきさや、級の値段じゃないんだな……)
見栄を張り、を見し、奪うことばかりを考えていた元夫たち。 彼らは最まで、目のにある温かなや、が育む命の尊さに気づくことはなかった。
「さあ、発するわよ! 今は奥の秘湯温泉までドライブね!」 「おー!」「全運転で頼むぞ〜」
アクセルを静かに踏み込むと、黄い軽自は、満の桜並が続く田園の本へと軽やかにりした。
窓から吹き込むが、智美の髪を優しく揺らす。 バックミラーに映る自分の顔は、かつてないほどれやかに、り輝いていた。