"書けないはずの祖母のハガキ" 第15話
角い会議
曜の午分。
齢者宅の階にある「域交流」とかれた札のに、私はっていた。
いアルミのドアをけると、会議用のテーブルがロの字型に並べられていた。
蛍灯のいが、グレーのリノリウムのを無質に照らしている。
すでに席についていた母が、私を見るなり息を呑み、さくを振って招きした。
「遥……本当に来たの? 仕事は?」
母は紺のなスーツを着ていた。
顔にはくファンデーションを塗っていたが、目の周りの落ち着きのなさは隠せていない。
「取ってきた。……お母さん、サインする気なの?」
「する気って……ケアマネさんも兄さんも、それが番全だって言うんだから。ほら、余計なこと言わないで座りなさい」
母の隣のパイプ子に腰をろす。
テーブルの向かい側には、介護主任の松井さんと、護師の野さんがすでに類を広げて待していた。
ちょうど、ドアがき、伯父が入ってきた。
黒いビジネスバッグを提げ、着はなスラックス。
私と目がったが、表つ変えず、母の正面にどっかりと腰をろした。
そのすぐに、女性スタッフに子を押されて、祖母が入してきた。
祖母は淡い藤のカーディガンを着せられていた。
背は丸まり、首は側にし傾いている。
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膝のにはのクッションが置かれ、麻痺したはそのに静かに乗せられていた。
テーブルの端、伯父と母からしれた位置に子が固定される。
「おばあちゃん」
私が声をかけると、祖母はゆっくりと線をかした。
私と母の姿を交互に見つめ、困ったように、さく眉を寄せた。
ここが何の所なのか、これから何が決まるのかを察しているような、怯えた目だった。
「それでは、定刻になりましたので、佐倉文子様のケアカンファレンスを始めさせていただきます」
介護主任の松井さんがを切った。
配られたレジュメには、直ヶの祖母の転倒記録、バイタルデータ、事の摂取量が細かくグラフ化されていた。
「先からの夜のふらつきの増加、および嚥能のを考慮し、現の階フロアから、階の点介助フロアへの転棟についてご提案させていただきます」
松井さんは落ち着いた事務なトーンで、階の設備と管理体制を説していった。
夜帯のい巡回。センサーマットによる転倒予防。
そして、全管理のための入のオートロック。
「ご族様のご向をお伺いできればといます。キーパーソンの正昭様、いかがでしょうか」
伯父は待っていましたとばかりに、バッグから黒い革のペンケースを取りした。
から朱肉と、な印鑑が机のにされる。
「説の通りで結構です」
伯父の声には、分の迷いもなかった。
「母とも昨晩、しっかり話しいました。本も、夜に迷惑をかけるのは申し訳ない、全な階に移りたいと納得しています。続きをめてください」
母が堵したようにさく息を吐き、「よろしくお願いいたします」とをげた。
松井さんが『転棟同』とかれたの類を伯父のに滑らせた。
伯父が印鑑の蓋をす。
朱肉の赤いインクが、印面に押し当てられた。