"書けないはずの祖母のハガキ" 第10話
の介護
曜の朝、私は社するなり編集にをげた。
の文芸フェアの最終正がを迎えている最だった。
周囲の編集部員たちが話とキーボードの音に追われるフロアで、私は「曜の午と来週の曜、をいただきます」と告げた。
編集は怪訝そうに眉をひそめたが、私の切羽詰まった顔を見て、く「だけは落とすなよ」とだけ言った。
曜までの、眠をに削ってゲラを読み切った。
赤字を印刷所に送り込み、曜の夜の特急あずさにび乗った。
曜の朝。
私は松本の齢者宅の玄関で、伯父を待ち伏せた。
デイサービスの送迎が何台もまるロータリーに、伯父の軽ワゴンが入ってきた。
からりてきた伯父は、目のに濃い隈を作り、ひどく嫌そうに私を睨みつけた。
「……また来たのか。仕事はどうしたんだ」
「を取りました。曜まで休みです」
私は背負ってきたリュックの肩紐を握りしめ、伯父の正面にった。
「曜と曜、。おばあちゃんの世話を全部、私がやります。伯父さんはに帰って休んでください」
伯父はで笑った。
嘲るような、え切った笑いだった。
「おが? オムツも替えたことのない娘が、何言ってるんだ」
「見よう見まねでもやります。
伯父さんがどれだけ変だったか、自分の体で確かめないと、私は納得できません。職員の方にも、族の付き添いとして部に泊まり込む許を取ってあります」
伯父はしばらく無言で私を見ろしていた。
それから、ポケットから無造作にキーホルダーを取りし、指先でジャラリと鳴らした。
「好きにしろ」
伯父はたく言い放った。
「ただし、途で泣き言を言って話してくるなよ。俺は携帯の源を切って寝るからな」
伯父は背を向け、軽ワゴンのドアをバタンと乱暴に閉めてりった。
残された私は、く息を吸い込んで階の〇号へと向かった。
そのの私はまだ、介護という現実のさを、ただの「労働のし算」くらいにしか考えていなかった。