みかん小説
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"七年の指輪を外す夜" 第15話

週目に入ると、夜のやに、切迫した文のメッセージが届くようになった。

『公ので婚約を発表したやり方については、本当に俺が浅はかだったと反省している。傷つけるつもりはなかったんだ。度だけでいいから、会ってちゃんと話を聞いてほしい』

私は、送られてきた文章を最までスクロールして読んだ。 けれど、返信の文字を文字も打ち込むことはなかった。 話すべきことなど、あののるのリビングで、すべて完全に語り尽くしていたからだ。

琢磨が、自らの元で起きている「解な殻変」に真の恐怖を覚え始めたのは、それからもなくのことだった。

アスターリンクが次の成ステップとして計画していた、総額億円規模のシリーズC資調達ラウンド。 そのリードインベスターとして最も力され、過にわたって同社に極めて好な支援を続けてくれていた独系産業ファンド「サイキ・キャピタル」の担当者から、突然、予定されていた最終投資委員会の面談を無期限で延期したいという淡な通が入ったのだ。

資を正式に拒絶されたわけではない。 ただ、「貴社の事業計画および組織ガバナンスについて、根本な再評価をう必がある」という、投資の世界における最も穏な文言が添えられていた。

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焦り狂った琢磨は、アスターリンクの役員たちをび越え、自らをげてサイキ・キャピタルの代表パートナーである斉氏との個別面談を取り付けた。 広なガラス張りのミーティングルームで、琢磨は額に脂汗を滲ませながら、自社の成性と事業のシナジーについて必のプレゼンを繰り返した。

。 琢磨の弁を腕組みをしながら黙って聞いていた初老の斉氏は、元の分いファイルをおもむろに閉じると、鏡のブリッジを指先で押しげながら、ごく何気ない調でこう尋ねてきたのだ。

「――ところで相沢社。神さんとは、最どうされているのですか?」

琢磨は、瞬何を言われたのか理解できず、ポカンとをけた。 脳内で必に検索をかけ、自社の株主名簿や取引先のに「神」という名の担当者がいたかどうかを探ろうとした。

「……え? 神、ですか……? 弊社のパートナー企業にいらっしゃる、どなたかのことでしょうか?」

斉氏は、眉をピクリとかし、信じられないものを見るような目で琢磨の顔を凝した。

「……何を言っているのですか。咲さんのことに決まっているでしょう」

琢磨の表が、瞬にして凍りついた。

「え……? 斉代表……どうして、咲のことをごなんですか……?」

今度は、斉氏の方が底呆れ果てたように、子の背もたれにく体を沈めた。

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「どうして、だと? ……相沢社、君は本気でそんなことを言っているのかね? 創業目の、まだ実績も何もない無名のベンチャーに過ぎなかった君たちの粗削りな事業計画を、私のこの執務デスクのに直接持ってきて、『荒削りですが、この会社には本のサプライチェーンを変えるポテンシャルがあります。度だけでいいから、相沢という男に会ってください』とをげたのは、ならぬ神咲さんだよ」

琢磨の喉から、ヒュッと息が漏れた。全の血が逆流するような衝撃が彼を襲った。

「彼女のある推薦がなければ、私のような忙なが、実績ゼロの代の若造にもの面談を与えるはずがないだろう。……君は、それをらなかったのかね?」

そのの夜。 オフィスへ戻った琢磨は、誰の言葉も遮って社に鍵をかけ、引きしの奥から創業初度のメールサーバーのアーカイブを狂ったように検索し始めた。

の未理のメールログ。 何百通、何千通という送受信記録をスクロールし、ようやく見つけした、サイキ・キャピタルとの初方面談が決定したの社内メモ。 そこには、当のアシスタントが残した、たったのりきが記録されていた。

『※案件経:K氏によるご紹介』

当、琢磨はその「K氏」が誰なのかをく気にも留めていなかった。

斉氏の秘に尋ねても「共通のからのご紹介と伺っております」

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