"学費120万円をくれた伯父と、土地を狙う伯父" 第6話
母は、入学続きに必なおがりないことを簡潔に話しました。
正尾おじさんの言葉までは伝えませんでした。
学へ相談したこと。
制度だけでは期限ににう分を全部埋めるのは難しいこと。
私も働けるを増やそうとしていること。
それだけでした。
母は何度か、「丈夫です」と言いました。
最に、公平おじさんが何かく尋ねたようでした。
「期限ですか?」
母は壁のカレンダーを見ました。
そして、付を答えました。
話はそれからすぐに終わりました。
母は静かに受話器を置きました。
「公平おじさん、何て?」
「格したならよかったって」
母はそれだけ言いました。
私はまた、野菜を切り始めました。
おじさんは昔から数のないでした。
お祝いの言葉だけで話を切っても議ではありません。
だからそのの私は、く考えませんでした。
ただ1つだけ、母が答えた支払い期限の付を、公平おじさんが聞き直したことが妙にに残りました。
その2、玄関のにのついた作業着で止まるまで、私はそのをりませんでした。
2の午、私は期の仕事の面談から戻ったところでした。
のに着くと、玄関のに見覚えのある古い軽トラックが止まっていました。
運転席のドアがき、りてきたのは公平おじさんでした。
広告
作業着のズボンの裾には乾きかけたがつき、靴にもがこびりついていました。
「公平おじさん」
私が声をかけると、おじさんは無言で片をあげました。
「急に悪かったな」
母も台所からてきて、驚いた顔で玄関まで来ました。
「公平さん、どうしたんですか?」
くまで来たおじさんはそう言いましたけれど、養豚から私たちのまではで1以かかります。
用事もなく寄る距ではありませんでした。
おじさんは説せず、靴を脱いで居の卓の子へ座りました。
私は台所へき、たい麦茶をしました。
グラスを受け取るおじさんのには、細かな傷がいくつもありました。
爪の際には、洗っても落ち切らない汚れが残っています。
養豚の仕事をしているおじさんらしいでした。
計を見ると、まだ仕事を終えるにはいです。
わざわざ作業を途で切りげてきたのだと気づきました。
私はその理由を聞こうとして、やめました。
おじさんが自分から話すまで待った方がいいとったからです。
おじさんは麦茶をんでから、私を見ました。
「学、受かったんだってな」
「うん」
「京か?」
「うん」
おじさんはさく頷きました。
昔から、い励ましをにするではありません。
父がくなったも慰めを並べず、葬儀の黙って回りを伝ってくれました。
広告
だから、その沈黙をたいとはいませんでした。
しばらくして、おじさんが聞きました。
「を払うのは、いつまでだ?」
私は正確な付を答えました。
おじさんは壁のカレンダーへ目を向けました。
「学には聞いたか?」
「聞いたよ」
私は、使える制度はあっても最初に必な分はまだりないことを伝えました。
「働くのか」
「入学までに入れる仕事を探してる」
「そうか」
おじさんは途でを挟まず、必なことだけ確認しているようでした。
やがて、おじさんは作業着の内ポケットから茶い封筒を取りしました。
しみのある、何の飾りもない封筒でした。
それを卓の真んへ置きました。
母が先にをきました。
「公平さん、これは何ですか?」
「使え」
おじさんは私を見ました。
「入学に」
私は目のの封筒と、おじさんの顔を見比べました。
「待って」
ようやく声がました。
「おなの?」
おじさんは黙って頷きました。
母は封筒へを伸ばしかけ、途で止めました。
「そんな、受け取れません」
「なんでだ?」
「なんでって……」
おじさんは私へ線を戻しました。
「みさは、学にきたいんだろう」
「きたい」
「じゃあ、使え」
あまりに簡単に言うので、私はかえって怖くなりました。
私たちは学へ相談し、働けるも探しました。
それでもりないおを、おじさんは封筒1つで差しそうとしているのです。
「でも、おじさんだって活があるでしょう」
「ある」
「だったら、簡単にもらえないよ」