"妻の避妊薬" 第16話
まで含まれていた。それを見た瞬、歩みは目のの男が母親の倫相であるという決定な事実を嫌でも悟らざるを得なかった。
その写真の裏面には、が密会して過ごした付と、デートでった所の名が々しく細かく記されており、歩みはそれを見て母親の貞為がまぎれもない事実であることを完全に確信してしまったのだ。
『え……これって、まさか……嘘でしょ……?』
特にあけみのことが好きだった「お母さん子」だった歩みにとって、そのショックは像を絶するほど巨だったはずだ。母親にく懐き、まるで本当の親友や姉妹のように仲が良かったからこそ、その裏切られた絶望は計りれなかった。
歩みは、あけみから止めされていた通り、僕には「ママはしい仕事をしている」という母親の真っ赤な嘘を必に守り続け、まだ幼い弟の世話をするために毎必に事をこなしていたのだ。しかし、母親の倫という受け止めきれない現実を目の当たりにしながらも、方にいる僕に告げることができず、でその秘密を抱え込み、胸を引き裂かれそうないをしながら黙って耐え忍んでいたようだった。
そんな獄のような辛い々をで耐え抜いていた歩みに、追い討ちをかけるように、さらに耐えがたい幸な事件が起きてしまった。
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その直に起きたある来事がきっかけで、歩みはもはや自分の力ではどうすることもできなくなり、ついに僕の携帯へと本の緊急の話をかけてきたのだ。そして、それが結果に、あけみのにわたる倫のすべての悪事がるみる発端となったのだった。
そのの夕方、歩みはいつものように学から帰宅すると、母親の代わりに幼い弟のために夕飯の支度をし、で静かに夕飯をべた。
その、先に直をお呂に入らせ、自分も浴からがってリビングに戻ると、そこで信じられない景を目撃した。弟の直が、自分の胸元を両でく押さえたまま、苦しそうにそのに崩れ落ちて倒れていたのだ。
歩みはパニックになりながらも、何度も母親であるあけみの携帯へと必に連絡を入れた。しかし、当然のことながら、倫相の男と密会に興じていた母親が、その緊急の話にるはずがなかった。
いくらコールしても向にない母親に絶望し、どうすればいいのか完全に分からなくなった歩みは、震えるでくにいる僕のスマホへと助けを求める話をかけてきたのだった。
『パ歩……っ! 直が、直がリビングで胸を押さえて苦しんでるの……! ママに何回も話したんだけど、全然てくれなくて……私、どうしたらいいの……っ!?』
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話越しに泣き叫ぶ歩みの必の声を聞き、僕は血の気が引くいだった。
「歩み、落ち着け! すぐに自分ので救急を呼ぶんだ! パパも実のおじいちゃんとおばあちゃんにすぐ連絡してに向かわせるから!」
僕は静を装いながら娘に指示をばし、自分も京の仕事先から急いで駅へとりし、何とか最終の夜の幹線にび乗った。幹線ので搬送先の病院を確認し、到着するやいなやそので病へと直した。
病院に駆けつけた、直の容態はすでに危険な状態に陥っていた。
お医者様の話によれば、それは突然胸を激しく押さえて倒れ、そのまま肺止に至るケースもなくない篤な臓の病気で、本来は比較齢がいに見られる疾患なのだが、子供であっても常な過度なストレスやプレッシャーが引きとなって発症することがあるらしいという。
まだ甘えたい盛りであるはずの、わずか学の幼い。母親があけみが毎晩のようにを空け、自分たちの世話をしてくれない寂しさをの奥底に押し隠し、母親に気を使いながら必にストレスを溜め込んでいたことが、この発作を引き起こした最の原因だったのかもしれないとうと、胸が締め付けられるように痛んだ。
しかし、お医者様たちの迅速かつ確な救命治療の甲斐あって、直の容態は奇跡に峠を越え、何とか識を取り戻すことができた。