"妻の避妊薬" 第7話
やはり、実の両親に対しても、なみは都よく「の気の迷い」という嘘の言い訳でそのをやり過ごし、罪を軽く見せかけようとしているようだった。
僕はややかな笑みを浮かべ、首を横に振った。
「違いますよ、お母さん」
なみの母親は目を丸くして聞き返してきた。
「えっ……? の気の迷いって、ほんの魔が差した程度のことを言うんじゃないの……?」
「ええ、世般ではそう言うかもしれませんね。ですがお母さん、なみはからずっとその男と倫を続けていたんですよ」
「え……? からって……そんなの、の気の迷いになんてとても……」
母親は絶句し、青ざめた顔で絶句した。
「そんなの、言い訳にもなりませんよ。やっぱり、子供がいなかったせいで、こんなことになっちゃったのかしらね……」
母親がどこか現実逃避するように呟いたのを聞き逃さず、僕ははっきりと指摘した。
「それだって、原因はすべてなみ自にありますよ」
「どういうことなの……?」
「俺に切隠れて、こっそりピルをみ続けていたんです。子供ができないように自分でコントロールしながら、その裏でずっと浮気を楽しんでいたんですよ」
「なんですって……!? ピルをんでいたなんて、そんなこと、言も聞いていなかった……」
母親はを抱え、目のが真っ暗になったような顔をした。
「今、直接ここに来て本当によかったです。
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なのでこちらとしては、法律に基づいてきっちり慰謝料を請求させてもらいますからね」
「そうよね……そんなことになったら、そうなるわよね……」
「、弁護士を通じて内容証郵便を自宅へ送りますので、よろしくお伝えください」
僕はそう言い残し、ちがった。
なみの母親は、すっかり肩を落としてぐったりとしていた。もしかしたら、僕のところに謝罪に来れば、まだ復縁できるようにりを取り持ってくれるとでも期待していたのかもしれないが、もはやそんな余は微も残されていなかった。
次は、あの倫相の男の番だ。
公務員だって、自分の持っている休暇をどう使おうが自由だという理屈は通るかもしれない。しかし、それが勤務をサボっての妻と倫密会をするためだけに使われていたとしたらどうだろう? 公務員の料の原資である税を汗垂らして払っている般のが、そんな祥事を理に許すはずがない。
僕は男を社会に追い詰めるため、どんなに打ってようかと熟考した末、男が勤務している役所の「民相談窓」に直接向くことにした。
受付を済ませて案内されたカウンターの席に座ると、マニュアル通りの笑顔を張り付けた代の女性職員が対応してくれた。
「本は、どのようなご相談でしょうか?」
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僕は子にく腰掛け、敵な笑みを浮かべながらをいた。
「実はですね、妻が浮気しましてね」
女性職員は、目のの男が突然そんなの話を始めたものだから、らかに『そんなこと言われても困ります』という戸惑いの表を隠せなくなっていた。
「はあ……そうですか。それは、何と言いますか……変ですね」
「そうなんですよ、本当に困ったもので。それでですね、倫が理由で婚した、その倫相の男からも慰謝料が取れるじゃないですか」
「はあ、そうみたいですね……よくそういう話は聞きますけど……」
「でしょ? 役所に勤めている公務員でも、当然同じように責任は取らなきゃいけないですよね?」
「はあ……」
職員はあきらかに困惑し、や汗をかいているようだった。変なクレーマー客に当たってしまったとので悔しているのがありありと伝わってきたが、僕は構わず話を続けた。
「それでですね、その男、わざわざ役所の休暇まで自分で堂々と取って、俺の妻と会ってたんですよ。それって、公務員としてどうなんですかね?」
「まあ……それは、その……」
職員は言葉を慎に選び始めた。これ以余計なことをにしてトラブルになると面倒だとい、適当にいなそうとしているのが見て取れた。
「だから、その男からもきっちり慰謝料を取ることにしたんです」
「あ、はい……そうですか」
「しかも、公務員なんですよ、その男は! それなのに、民のために使うべき勤務をサボって、休暇を使って倫に浸っていたんですからね」