"妻の避妊薬" 第4話
まさか、こんなにもく、その「その」が自分のにりかかるとはにもわなかった。
隣につ同僚も、同じ興信所の話をいしていたようで、複雑な表で僕の顔を見た。
「……戻るか、さっきの興信所へ」
「おいおい、あんな取材した直にまた戻ったら、『忘れ物ですか?』どころか、変な顔されるだろ」
「さっきのは仕事の『取材』、今度は正真正銘の『依頼者』としての来訪だろ。しょうがないだろ!」
「まったく、けない話だよな……リモコンの源みたいにの源が切れたらいいのに」
「そんなこと言ってるか。それに、まだ応、浮気と決まったわけじゃ……って、決まってるだろ、今の会話を聞いたら!」
「そ、そうだけどよ……」
「ウジウジしてんじゃねえよ。とりあえず戻ろうぜ!」
こうして、僕と同僚は、つい先ほど仕事で取材を終えたばかりの興信所の扉を、わずか数分に再びくことになったのだ。
カランコロンとドアのベルが鳴り響く、事務所の奥から顔をした職員は、先ほどまでんでいたお茶のコップをテーブルに戻し、驚いたような顔で僕たちに駆け寄ってきた。
「あれ? 先ほど取材にいらしたばかりですが、何か忘れ物でもされましたか?」
そりゃあ、取材が終わってすぐに戻ってきたのだから、相がそううのも無理はない。
「いえ、それが、その……」
この期に及んで、僕は恥ずかしさとけなさから、なかなか言葉がてこなかった。
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というか、自分の妻が目のでの男と倫しているなんて、自分のでに認めたくないというプライドが邪魔をしていたのだ。
そんなモジモジしている僕の様子を見かねて、隣にいた同僚がズイッとにた。
「いやあ、実はこいつがですね、依頼を……」
「え、どうしたんですか?」
職員は怪訝そうな顔をしながら、線を僕へと向けた。
僕はを決して、固唾を呑み込むように話し始めた。
「……さっき、妻がの男とを歩いているところを、偶然見かけたんです」
「ほう、奥様の浮気の疑いがあるということですね?」
「はい。それに……で話している会話の内容も、はっきりとに入ってきたんです」
僕は、先ほどでにした「避妊している」や「浮気がバレたら困る」という々しい会話のやり取りを、職員に包み隠さず話聞かせた。
職員は神妙な面持ちでうなずき、腕を組んだ。
「そうですか……。その状況証拠からすれば、まず浮気で違いないかとはいます。さて、どうされますか? こちらで本格に調べてみますか?」
「そうですね……。先ほど取材でお世話になったばかりですし、これも何かのご縁のようなものもじますので、ぜひ正式にお願いしようとって戻ってきたんです」
「分かりました。私たちプロにお任せください。徹底に調べげます。ただ、差し支えなければ、こちらからもつお願いがあるのですが……」
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職員とので細かい条件や契約の話がみ、僕はなみの浮気の確たる証拠を掴むべく、面で本格にきすことになった。
さすがはプロの興信所、仕事の速さは像以だった。調査を依頼してからわずか週が過ぎる頃には、相の男の元や職、そしてがどこでどうやって会ったのかという馴れ初めまで、驚くほど詳細に調べげて報告してくれたのだった。
調査報告によれば、倫相の男は役所に勤める公務員だという。なみと男が密会していたは、お互いにうまく休暇をわせて取得していたようだった。
の会いは極めて単純で、の列に友と並んでいたに声をかけられたのがきっかけだったそうだ。会ったそのでいきなり初対面のと連絡先を交換するなんて、まともな神経の持ち主ではないと、僕はその事実をっただけでも激しい嫌悪を抱いた。
そして、さらに驚くべきことに、は付きいしてからはやくものが経っているという。
僕が仕事でを空けている、あるいは仕事にくふりをして朝をた、わざわざ休暇まで取得して密会をね、倫にけ暮れていたとは……。しかも、僕とのに子供ができないようにピルをこっそりみ続け、周到にアリバイ作までしていたのだ。